「毎日新聞」3月8日付に、ハローワークが厚生年金未加入を公言する企業の違法な求人を紹介していることへの批判を紹介しています。読んでみると、企業の保険料逃れがいかにひどいか、呆れてしまいます。
面接時には「6カ月後に社会保険に加入させる」という約束だったので、9カ月後に上司に相談したところ、「今申請している」という返事だった。だが、実際はまったくのウソで、昨年暮れに退職した。それなのに、今年に入ってハローワークで求人票を検索したら、まだその会社の求人が6件もあった。
ハローワークの求人票には「社会保険あり」と書いてあったのに、2カ月目に入っても健康保険証すら作ってくれなかった。催促すると「会社が保険料を払うのにいくらかかっていると思っているのか」と脅かされ、泣き寝入り同然で辞めてしまった。
パートとして2年半働き、仕事内容も勤務時間も正社員とほぼ同じ週5日・約40時間だったが、厚生年金、健康保険、雇用保険に加入させてもらえなかった。面接の時には「1年たてば正社員になり、加入できる」という話だったのに、履行を会社に申し入れると逆に怒られ、その後も正社員にもなれないまま、突然解雇された。
ちなみに、法人企業や従業員5人以上の個人事業所は、健康保険および厚生年金への加入義務があります。パートやアルバイトでも、週労働時間30時間以上ならば加入しなければなりません。雇用保険は、授業員5人未満の個人事業所といえども加入が義務づけられています。未加入とか「正社員になったら加入させる」などという言い訳は成り立ちません。
益の出ない企業にとっては、社会保険料が負担ですから、制度そのものから脱退するところもあるようですね。