大阪ガスが不払い残業代約18億円支払いへ

大阪ガスが、22日、労働基準監督署の勧告を受けて、不払い残業代18億3700万円を支払うことになりました。管理職を除く全従業員4757人の8割にあたる3800人について、残業代の不払い(いわゆる「サービス残業」)が明らかになりました。

サービス残業は、1人あたり月平均で約5.6時間。最大で月40時間のサービス残業もあり、2003年1月から2005年1月までの25カ月合計では最大1000時間になるとのことです。

大阪ガス:サービス残業代、3800人に18億円未払い(毎日新聞)

大阪ガス自身による告示はこちら。↓

時間外賃金の精算について(大阪ガス)

大阪ガス:サービス残業代、3800人に18億円未払い

 大阪ガスは22日、本・支社など全10事業所の従業員に、過去2年間で総額18億3700万円の時間外賃金の未払いがあったと発表した。昨年12月以降、大阪府内の三つの労働基準監督署から相次いでサービス残業の是正勧告を受け、社内調査をした。その結果、管理職を除く全従業員4757人の8割にあたる3800人のサービス残業がわかった。同社は4月の給料で未払い分を一括支給するが、1人あたり平均約48万円になる。
 03年1月?05年1月の時間外労働について、従業員と面談し調査した。パソコンに残っていたEメールの受送信の時間と、自主申告した労働時間が違うケースなどが続出した。2年1カ月の期間中、1人当たり月平均5.6時間分のサービス残業があり、同1万9000円を未払いしていたと認定した。最大で月40時間のサービス残業があったという。
 同社は改善に向け、05年度中に全事業所に出退社時間を記録するカードリーダーを導入し、労働時間の管理を徹底するとしている。同社は「労働密度などを考えて、従業員が自主的に過少申告していたようだ。上司が申告を訂正するなど悪質なケースはなかった」と説明している。
 サービス残業では、中部電力が03年、約1万2000人に約53億円の未払いを認定するなど、全体で2年3カ月分、約65億円の過去最大の未払い賃金を支給した。また、武富士は、03年に約5000人に対する約35億円の未払いが分かり、会社と当時の役員が労働基準法違反(割増賃金未払い)容疑で大阪地検に書類送検されたが、支払いに応じたとして起訴猶予になった。【松久英子】
[毎日新聞 2005年3月22日 23時54分]

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