「バッド・エデュケーション」 う〜む、やっぱり…

バッド・エデュケーション

「オール・アバウト・マイ・マザー」、「トーク・トゥ・ハー」のペドロ・アルモドバル監督の最新作、「バッド・エデュケーション」を見てきました。今年10本目の映画です。

1980年のマドリード。若くして映画監督として成功したエンリケ(フェレ・マルチネス)のところに学生時代の友人イグナシオ(ガエル・ガルシア・ベルナール)がシナリオを持って訪ねてくる。彼は、エンリケの少年時代の神学校寄宿舎での親友。16年ぶりに出会った旧友のあまりにも変わりようにエンリケは戸惑いつつ、彼の持ってきたシナリオに思わず引き込まれる。そこには、寄宿生時代に2人が体験したある“事件”が描かれていた。その事件とは…

ということで、イグナシオのシナリオを出会った“現在”のお話が、少年時代の“事件”と、その“事件”をめぐる現在の“事件”と、重なり合いながら、ストーリーは展開します(詳しいことは、見てのお楽しみ。不思議の仕掛けはやがて明らかになります)。

しかし、それにしてもパルモドバル監督の映画って、どうしてこうまともな男がでてこないのだろう…。「オール・アバウト・マイ・マザー」では、男どもは、結局最後、おかまになっちゃうし、「トーク・トゥ・ハー」ではストーカーだし…。

色の綺麗さは、この作品でも、さすが、です。原色ギラギラじゃないんですが、エンリケのスタジオは、派手なポスターや絵がいっぱい飾ってあるし、引っ越したばかりの部屋でエンリケがイグナシオのシナリオを読むシーンでは、赤いスタンドが印象的。そういえば、エンリケの自家用車も赤。こういう色が似合うのは、やっぱりスペインだからなんでしょうねえ…。羨ましい。

で、お話の方はというと、正直、僕にはよく分かりませんでした。(^_^;) ホモホモシーンばっかしで、男としては、見てて情けなるばかりだし…。

追記:
オフィシャルサイトのIntroductionの記事を読んでいたら、「アルモドバル監督の半自伝的物語」とのこと。監督はみずからゲイであることを公表しているらしいので、なるほどやっぱり…ということか。それにしても、「親友を名乗って現れた謎の美青年」というけれど、ガエル・ガルシア・ベルナールって美青年? まあ、たしかにサハラ役のときの同僚パキート(ハピエル・カマラ)よりはましだけれど、美青年というなら、フェレ・マルチネスの方があってるような気がするのは僕だけ? (4/13)

先週土曜日公開で、今日水曜日は割引1000円サービスデー(女性だけでなく男性も)ということで、テアトル・タイムズ・スクウェアは満席でした。

『バッド・エデュケーション』オフィシャルサイト

【作品情報】監督・脚本:ペドロ・アルモドバル/出演:ガエル・ガルシア・ベルナール(イグナシオ)、フェレ・マルチネス(エンリケ)、ダニエル・ヒメネス・カチョ(マノロ神父)、ルイス・オマール(ペレングエル)/2004年スペイン

「バッド・エデュケーション」 う〜む、やっぱり…」への32件のフィードバック

  1. ピンバック: 0120 Blog

  2. ピンバック: 言語生活

  3. TBありがとうございます。

    そうですねえ、私は他には「Talk to her」しか見ていませんが、こちらも男性は悲惨な感じでしたね。というか、凄絶に孤独だった。

    「Bad Education」は、私にとっては面白かったですね、女性だからか、男性の愛し合うシーンは、まあ、美形ということもあり、抵抗を感じません。

    内容は、謎めいていましたね。でも、スペインのカソリック教育の裏の面というか、西欧の映画にはよく出てくるテーマですよね。今の日本では宗教教育はないので、今ひとつぴんと来なくて、なんだかおどろおどろしく感じてしまいます。

    私はベルナル君に参ってしまったのですが、男性としては関係ないですか?彼の過去の映画も見ようと思ってます。

  4. ピンバック: Coach de Cinema!

  5. TBありがとうございます!!

    私はアルバドル監督作品を見るのは初だったんです。
    他の作品も特殊みたいですね?。いつか見たいと思います。

    色使いはホント濃いなぁ!ってスペイン映画は思いますね!!私が印象に残ってる赤は、エンリケの椅子のツヤツヤの赤ですね?。こういう色彩も独特の文化なんでしょうねぇ。

    男性の方から見たら、男性同士ってのは抵抗ある方もいらっしゃるんですね。私も女だからかしら?抵抗無く観れました。先にコメント書いていらっしゃるたもとさんと同じく、美形だからってのもありますねきっと(^^)☆

    内容は、この映画は普通に観に行ったら私は絶対に理解できない気がするって思って、ノベライズを読んでから観たので、ちょっとは理解できたかなって思ってます。でも、読まずに観に行ったら絶対にわからなかったと思います。読んでても理解しきれないところとかまだあるし。ガエルの演じるアンヘルの感情が捕らえにくくて・・・。私の乏しい理解力ではまだモヤモヤ?っとしています。

    この映画はガエルが好きな役者さんなんで観に行ったのですが、今回フェレにも興味が出ました!あの薄紫色のシャツを着て、腕を腰に当てて立ってる姿、すんごい魅力的に感じました?!

    彼らのこれからを注目していきたいと思いました!!

  6. ピンバック: Ritzy Cinema

  7. ピンバック: 見なきゃ死ねるか!聴かなきゃ死ねるか!

  8. ピンバック: エンタメ!ブレイク?

  9. ピンバック: 人生はお伽話もしくは映画のよう

  10. ピンバック: こまったちゃんのきまぐれ感想記

  11. ピンバック: It's a wonderful cinema

  12. ピンバック: 千の天使がバスケットボールする

  13. ピンバック: カフェイン中毒

  14. ピンバック: CINEMA e MUSICA di FLUFFY

  15. 初めまして、
    男性の目から観ると、ガエルは美青年じゃないんですかねえ?
    あの子犬みたいな瞳とか笑顔とかに参ってしまう女性は多いですよ。
    この作品でも、イグナシオとサハラではメイク方法すら違ってたのもありますけど、ガエルの扮したドラァッグクイーンはキレイでした。
    私も色彩にはひたすら感動です。
    やっぱ、赤ですよね!

  16. TB有難うございます。
    未だ見てないのでワクワクと楽しみにしています。

    スペイン、いやヨーロッパって同性愛多いですよね?
    特にイケ面だなーって思う人に限って
    ホモだったり。。。

    「海を飛ぶ夢」も控えてるので忙しいです(笑)

  17. ピンバック: おえかき上達への道

  18. ピンバック: なおのオススメ文芸。

  19. ピンバック: ようこそ劇場へ!

  20. ピンバック: It's a Wonderful Life

  21. 遅くなりましたがTBありがとうございます。
    オープニングのタイトルバックもすごいですよね。びっくりしました。

  22. ピンバック: Updating History&Miscellaneous Notes

  23. ピンバック: Swing des Spoutniks

  24. ピンバック: I N T R O+blog

  25. ピンバック: 逃源郷

  26. ピンバック: トマログ

  27. ピンバック: soramove

  28. ピンバック: 新×3 もろもろ日記

  29. ピンバック: カリスマ映画論

  30. ピンバック: ひるめし。

  31. ピンバック: Bodhi Tree Book Club

  32. ピンバック: とんとん亭

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください