胡錦濤総書記が、訪問中の親民党・宋楚瑜主席と会談し、両岸関係の改善・発展について「4つの観点」を提起したそうです。
胡総書記、宋・親民党主席と会談 4つの観点を提起(人民網日文版)
胡総書記、宋・親民党主席と会談 4つの観点を提起
胡錦濤・中国共産党中央委員会総書記は12日、宋楚瑜・親民党主席と北京で会談した。
胡総書記は、会談の中で次のように述べた。
両岸(大陸部と台湾)関係発展を現在考え、推進するにあたり、次の3つの重要な要素は強く注目するに値する。
- 現在、世界情勢に深刻な変化が現れつづけており、平和・発展・協力はすでに時代の流れとなっている。経済のグローバル化と科学技術の躍進は、両岸が発展を加速するために、かつてないほど有利な環境をもたらしたが、われわれは厳しい試練にも直面している。
- 大陸部は数十年を経て、特に改革開放の20年あまりの発展を経て、さまざまな事業で世間が認める実績を上げた。台湾でもさまざまな事業で誇るべき業績を上げ、現在はさらに新しい経済発展を模索している。
発展は両岸の共通の任務であり、両岸の同胞がともに待ち望むことでもある。- 過去20年余り、両岸の人々の往来と経済文化の交流は、相当な規模と水準に達した。両岸経済の互恵・利益共有の効果は一層はっきりと現れ、両岸の同胞の共通の利益は日増しに増えつつある。両岸経済の優位性による相互補完、共同発展という明るい未来図が、われわれの前に現れている。各方面の要素を総合的に分析すると、両岸共同の発展・繁栄は現在、歴史的チャンスを迎えている。
得がたい歴史的チャンスをつかみ、両岸共同の発展・繁栄を促進するには、まず両岸関係の発展と台湾海峡地域の安定に影響する障害を取り除く必要がある。率直に述べると、両岸関係にとって現在最大の障害は、「台湾独立」を掲げる分裂勢力とその活動だ。分裂勢力とその活動の抑制は、両岸の同胞の根本的な利益と両岸関係の前途に関わる。ここしばらく、「台湾独立」を掲げる分裂活動の抑制に役立つ新たなプラス要素が両岸関係に現れ、台湾海峡の緊張に緩和の兆しが現れている。しかし、「台湾独立」を掲げる分裂勢力とその活動に反対する闘争は依然として厳しく複雑だ。「台湾独立」を断固制止し、台湾海峡の平和を守ることが、依然として両岸の同朋の共通任務だ。両岸関係の改善・発展について次の4つの観点を提起する。
- 一つの中国の原則を体現する「92年の共通認識」を堅持し、両岸関係の平和かつ安定した発展の政治的基礎を確立する。もし台湾当局の指導者が、一つの中国の原則を認める方向に努力するならば、われわれはこれを歓迎する。彼らが一つの中国の原則を受け入れ、「92年の共通認識」を承認しさえすれば、両岸の対話と話し合いはすぐに再開することができ、しかも、どんな問題を話し合ってもよい。
- 両岸の「三通」(直接の通信・通航・通商)を推進し、両岸の経済における交流・協力の新たな局面を切り開く。
- 両岸の平等な対話と話し合いを早期に再開し、共通点を求めて相違点を保留し、共通認識を拡大する。「92年の共通認識」を認め、「台湾独立」に反対し、両岸関係の発展を主張する台湾の各党派・団体・代表的人物との対話・交流を、われわれは引き続き進めていく。両岸関係発展をめぐる共通の関心事やそれぞれが関心を持つ問題について広く意見を交換し、理解の促進や相互信頼の強化、共通認識の拡大、問題を解決という目的を達成する。
- 相互理解の促進は、両岸の同胞の感情と密接な関係がある。大陸部各地の民衆が自身の故郷・郷土を熱愛するのと同じく、台湾の同胞は台湾を愛しており、この気持ちをわれわれは完全に理解することができる。われわれは台湾の同胞が歴史的に経験した不幸に同情し、台湾の同胞の特殊な歴史的環境の中で形成された心理状態を理解しており、台湾の同胞の願望を仔細に観察し、台湾の同胞の願いへの理解を深めるつもりだ。同時に、大陸部の人民を思うままに非難し、両岸の対立を引き起こし激化させる各種の言行に反対する。われわれは今後実際の措置によって両岸の同胞の交流を促進し、隔たりを取り除き、相互信頼を育み、相互に配慮し合い、支持し合い、共通認識を積み重ね、協力を拡大していく。
(編集SN)「人民網日本語版」:2005年05月13日11:23