「ピアノマン」の登場ですっかり手垢が付いてしまった感がありますが、渋谷Bunkamuraル・シネマで、ジュディ・デンチとマギー・スミスが主演するイギリス映画「ラヴェンダーの咲く庭で」を見てきました。(ことし15本目)
イギリスの海辺の片田舎に住むジャネット(マギー・スミス)とアーシュラ(ジュディ・デンチ)の姉妹。嵐の翌朝、若い男性(ダニエル・ブリュール)が浜辺に打ち上げられているのを見つける。若者は英語がはなせないけれども、ドイツ語でポーランド出身でアンドレアと名のる。アーシュラは、そんなアンドレアをかいがいしく世話する。回復したアンドレアは見事なヴァイオリンの腕前を発揮する。
そんなある日、アンドレアの演奏を聴いた若い女性画家オルガ(ナターシャ・マケルホーン)が登場。オルガの兄は伝説の名ヴァイオリニスト。アーシュラとジャネットは、アンドレアとドイツ語で親しげに会話するオルガに心中穏やかでない…。
ということで、、「恋に落ちたシェークスピア」のジュディ・デンチとハリー・ポッターのマクゴナガル教授役のマギー・スミスという2大女優が、「グッバイ・レーニン」のダニエル・ブリュール演じるところの謎のヴァイオリニスト・アンドレアに惹かれるお婆ちゃんのラブストーリーです。
まあ、微笑ましいというか、見てらんないというか…。いちおう背景として、1936年、ヒトラーによるロカルノ条約破棄(ラインラント進駐)のニュースが登場し、時代が第2次世界大戦に向かって大きく傾いていく時代となっています。後半で、それがちょっとストーリーに絡んできますが、全体としては、そんな大きな時代の動きとは無関係に、のんびり平和な田舎でのちょっとした事件…という感じで話がすすんでいきます。
で、ダニエル・ブリュール君のヴァイオリンは、まるっきりの吹き替え。ま、こんなもんかなぁ?みたいな。むしろ、村一番(唯一?)のヴァイオリン弾きということで、アンドレアの前でヴァイオリンを弾いたノッポのおじさんの方が魅力的だったかも。あとでアンドレアが見事な演奏をして赤っ恥をかいた訳だけれど、怒り出すどころか、彼にヴァイオリンを預けて帰っていったいいおじさんです。(^^;)
しかし、ラストのコンサート・シーンでのヴァイオリン(オリジナル曲だそうですが)の旋律には、ちょっと心を動かされました。やっぱりヴァイオリンはいいなぁ??!
→ラヴェンダーの咲く庭で オフィシャルサイト : HERALD ONLINE
【映画情報】脚本・監督チャールズ・ダンス/原作:ウィリアム・J・ロック/出演:ジュディ・デンチ、マギー・スミス、ダニエル・ブリュール、ナターシャ・マケルホーン/2004年 イギリス