昨年8月、米軍ヘリが墜落した沖縄国際大学1号館(本館)の取り壊し工事が開始されました。
沖国大、来月4日壁撤去
沖縄国際大学(渡久地朝明学長)は27日、昨年8月の米軍ヘリ墜落事故現場となった1号館(本館)の黒焦げになっている壁の撤去を7月4日に行うと発表した。
壁は鉄枠でビス止めし、1階、2階、3階部分の3段階に分けて切り取った後、ビニールシートをかけて正門付近で保管する。保存方法については、モニュメント案を含め今後検討していく。
沖国大では「米軍ヘリコプター墜落事件対策委員会」が27日午後開かれ、この日から解体工事に入ったことなどスケジュールが各委員に説明された。
作業工程表については報道関係者にも示され、壁の撤去作業は7月4日から9日までの6日間で行われることが明らかになった。
工程通りに作業が進むと、汚染土壌の入れ替え作業を含む1号館の解体作業は、8月20日までに終わり、墜落事故現場は更地になる。
新館着工日については未定で、決まり次第公表するとしている。[琉球新報 2005-6-28 10:59:00]
「沖国大執行部は無責任」 黒焦げの壁の前で声明
「米軍ヘリ墜落事故現場の保存を実現する会」の栄野川安邦共同代表らが27日午後、建て替えに伴って解体作業が進められている宜野湾市の沖縄国際大学(渡久地朝明学長)1号館(本館)前で、同大学に抗議した。
白いシートで覆われた事故現場の黒焦げの壁を前に栄野川共同代表は「工事について説明もせず無責任。(壁を)保存する気持ちがない」と話し、「米軍ヘリ事故により傷ついた壁を切り刻み倒そうとする沖縄国際大学執行部に対して、抗議する」との内容の声明文を読み上げた。
声明の中で栄野川、高作正博両共同代表は「壁を保存するとかしないとかの問題を抜きにして、ヘリ事故を受けた1号館については、市民・県民や全国の心ある人々の問題になっている。歴史的遺産として残すことこそ、平和講座に力を入れている大学にふさわしい」とあらためて壁の保存を訴えた。
今回は、渡久地学長への面会申し入れは行っておらず、高作共同代表との連名の書面で抗議する。
建て替え作業の進め方について学内外から批判が出ていることについて渡久地学長は「壁を撤去して1号館を建て替えることは組織決定事項であり、説明は済んでいる。事故を風化させないためのモニュメントをつくることも明りょうだ」と話し、問題はないとしている。[琉球新報 2005?6?28 11:04:00]
沖国大本館の内部取り壊し開始 米軍ヘリ墜落現場
昨年8月の米軍ヘリ墜落事故現場となった宜野湾市の沖縄国際大学(渡久地朝明学長)1号館(本館)の内部の取り壊し作業が24日午前、始まった。現場では広報課などがある3階の壁に大型のドリルなどで穴を開ける作業が行われている。作業員などによると、この日午前8時から作業を開始。高い足場を組むための「基礎固め」の作業だという。
内部の取り壊しが進む中、同大職員らも片付けや引っ越し作業に追われており、1号館内は慌ただしい雰囲気に包まれている。
黒焦げになった壁部分は27日からの取り壊しが予定されているが、天候上の理由などで作業がずれる可能性もあるという。内部の取り壊し作業が着手されたことについて、黒島安武同大事務局長は「既に1号館の解体は決まっており、学生や教職員に対し、細かい作業日程についてまで説明する必要はない」との見解を示した。また、大城健太郎同大広報課長は「足場設置に向けた内部の作業に入ったということは確認しているが、具体的な作業日程は分からない」と話した。
1号館付近では建物周囲に足場が組まれたほか、この日も土壌の入れ替え作業が継続して実施されている。(琉球新報 6/24 14:21)