少し前に、恵比寿ガーデンシネマで見てきた映画です。(今年16本目)
こっちのメリンダ(ラダ・ミッチェル)は、裕福な医者と結婚して子どもも2人いて、幸せだったはずなのに、カメラマンと浮気した挙げ句に捨てられ、自殺未遂をして精神病院に収容されていたというボロボロな状態。他方、もう一人のミランダ(やっぱりラダ・ミッチェル)も、裕福な医師と離婚したけれど、こっちはさっさと次の恋を探しに行くという感じで、どちらも友人宅のパーティーに突然転がり込み、ピアニストと出会うというところは同じ。それなのに、不幸なメリンダと幸福なメリンダでは、こんなに結末が違ってしまう…という作品です。しかも、それを一人の女優に二役で演じさせるというところも、映画の作り方として興味あります。
個人的な好みからいえば、不幸な方のメリンダのストーリーの方が見ていて面白いですね。ちょっと崩れた感じで、感情の起伏を押さえきれないあたりも危なっかしい。いわゆる破滅型なんでしょう。実際の恋人がこんなのだったら迷惑きわまりない話ですが、見てる分にはハラハラ、ドキドキ、飽きさせてくれません。
ただし、(このあと、ややネタばれ、興ざめ的コメントあり)
そのストーリーの前後に、額縁ショーよろしく、余計な話がくっついてます。普通に、ラダ・ミッチェルに二役をやらせながら、2つのストーリーを同時並行的に進めりゃ、そこそこにオシャレな作品になったんでしょう。
ウッディ・アレンもこの程度ということなのか、それともたんに歳を食って発想が月並みになったのか、はたまたウッディ・アレンの説教臭さが出ただけなのか…。いずれにしても、せっかくのアイデアの良さを、脚本がダメにしてしまったという感じです。残念!
→公式ホームページ メリンダとメリンダ
【映画情報】監督・脚本:ウディ・アレン/出演:ラダ・ミッチェル(メリンダ)、クロエ・セヴィニー(ローレル役)、キウェテル・イジョフォー(ピアニスト)、ウィル・フェレル(ホビー)、アマンダ・ピート(スーザン)/2004年 アメリカ
こんにちは。
トラックバックありがとうございました。
> 額縁ショー・・・
僕はこれはこれで良いか、と思いました。人生が悲劇的だとか喜劇的だとか言っても、所詮、与太話に過ぎない、ってことで。
> ウッディ・アレンもこの程度ということなのか・・・
うん。僕も、今回、ウディやってくれた!ありがとう!と思う程の出来じゃなかったと思います。どこが?って言うと、答えられないんですが。
次作に期待…
ピンバック: LM * The Letters about a MOVIE.
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TBありがとうございます。
僕は久しぶりのW・アレン作品と言う事で、
結構楽しめました。
このメリンダという女性。
周りにかなり影響を与えますね。
周りの状況を一変させた彼女に脱帽です。
もうW・アレンも70歳。
そろそろきついですかね?