町田市教育委員会が、小中学生を、靖国神社の戦争博物館「遊就館」に連れて行くツアーを後援していたことが明らかに。
市教委自身が「遊就館が靖国神社の施設とは知らなかった」と言っている以上、後援基準に照らして再審査すべきことは明らかでしょう。
靖国・遊就館ツアー、町田市教委が後援
朝日新聞:2005年07月13日06時23分靖国神社の博物館「遊就館」に小中学生を連れて行く歴史探索ツアーを東京都町田市の町田青年会議所(JC)が企画し、同市教育委員会が後援していることがわかった。同館は明治以降の戦争を「自存自衛のため避け得なかった戦争」と位置づけ、「殉国の英霊を慰霊顕彰する」ために兵器や兵士の遺品を展示している。都教職員組合町田支部は「特定の歴史観にお墨付きを与えることになる」として12日、市教委に後援の撤回を申し入れた。
ツアーは町田JCの「三世代教育委員会」が8月3日に催すもので、小学5、6年生と中学生計80人の参加を募る。JC会員やその親、祖父母らを案内役として、東京・両国の江戸東京博物館と靖国神社の遊就館を見学する計画だ。
遊就館を選んだ理由について、同JCは「戦争資料を展示しており、年長の世代と交流しながら日本の歴史が感じられる」と説明。神社参拝はしないという。
同JCは6月29日、見学先を「江戸東京博物館・遊就館」とする簡単な文書を添え同市教委に後援を依頼。同市教委は同30日に承認した。
市教委の後援基準を定めた要綱には、「宗教活動、政治活動またはこれに類する活動ではないこと」「委員会の教育行政の運営に関する方針に反しないものであること」といった項目がある。
同市教委教育総務課は今回の後援について「ツアーが基準に反しているとは言い切れない。JCの事業は何度も後援しているので、すんなり承認された。遊就館が靖国神社の施設とは知らなかった」と説明している。
これに対して、都教組町田支部の渡辺真理子書記長は「中立性に欠ける。後援は撤回すべきだ」と話している。