自民党の与謝野馨政調会長が、15日、札幌で開かれた党員向け集会で、改憲案の「条文」のたたき台は「20日から今月末にできる」と発言。
自民憲法集会:「条文」のたたき台、月内に策定 与謝野氏(毎日新聞)
自民憲法集会:「条文」のたたき台、月内に策定 与謝野氏
自民党の与謝野馨政調会長は15日、札幌市で開かれた新憲法制定に関する党員向け集会で、党新憲法起草委員会(森喜朗会長)が今月7日にまとめた「改憲要綱」の条文化作業について「おそらく20日から今月末にできる」と述べ、今月中に「条文」のたたき台を策定する考えを明らかにした。与謝野氏はこれをもとに党内外で議論を進め、11月の改憲草案発表に向け完成度を高めたい考えだ。
同党は10月までに全国10カ所で集会を開き意見を聞く予定で、この日が第1回。与謝野氏は9条改正について(1)自衛のための自衛軍保持(2)自衛軍の国際貢献への寄与(3)戦争放棄の1項は維持??など改憲要綱の概要を説明。「自衛隊を憲法上の存在にするなど、民主党と大体方向性は一致するのではないか」と述べ、改正草案の公表後、改憲の発議に必要な「国会の3分の2」確保を目指し、まず公明党、次に民主党と協議する意向を示した。
集会には武部勤幹事長や中曽根康弘元首相らも出席。中曽根氏は基調講演で「GHQ(連合国軍総司令部)が作った憲法の時代から、日本社会の空気は大きく変わった。愛国心を持ち、外国に言うべきことは言う国民精神、背骨としての憲法改正が必要だ」と訴えた。会場からは「愛国心など日本の良さを前文に盛り込んでほしい」などの意見が出た。【松尾良】
[毎日新聞 2005年7月15日 20時59分]