今日の「東京新聞」夕刊、「あの人に迫る」というコーナーで、俳優の吉永小百合さんが、「声が出るかぎりは続けていきたい」と原爆詩の朗読を続ける思いを語っていられます。
改憲の動きについて
憲法9条が私たちを守ってくれていると思うんですね。60年間、外国に行って人を殺さなかったというのは日本の誇りだと思うし、よその国からうらやましがられている憲法だと思うんですね。それを大事にしないって言うのは分からないし。すぐ(改憲論者は)国際貢献のためには、っておっしゃるけど、武力じゃなきゃ国際貢献は成立しないのって聞きたくなるんですね。言葉や頭を使ってできるはずです。
ときっぱり。さらに、最近の日本の動きについても
政治家のみなさんの中では、戦争への道がすすんでいるように思えます。マスコミもものが言いづらくなっている。でも一般の人は、自分の子が戦争で死ぬことになるかもしれないって、そこまで考えているのかな、と。考えなきゃいけない時期だと思うんですけどね。国を守るなら、武器を持ちません、っていうことは逆に武器になるんじゃないでしょうか。あんなにたくさんの人が亡くなった戦争を経ているんですから。それを教訓にする道を進んでほしいと強く思いますね。
そして、「ものを言うことに対する“逆風”を感じますか」との問いに
ものを言いにくい社会になってきていると思うから、余計に「言おう」って。黙っていたらどんどん進んでいって後悔するだろうと思ったし。
イラク戦争のときに、日本がアメリカのイラク攻撃を「何の抵抗もなく支持」したこと、小泉首相が支持を表明したことが「とてもつらい」とも話しておられます。「悲しいからって下向いていては何の解決にもなりませんから」とも。
優しい言葉だけれども、しっかりとした覚悟と決意を感じました。
ところで、吉永小百合さんの映画というと、みなさんは何をあげられますか? 「キューポラのある街」(1962年、日活)も名画ですが、僕は、「愛と死をみつめて」(1964年、日活)が好きです。もちろん、どちらもずっと後になってから見た作品ですが。
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