お母ちゃんのがんばり

イラクで戦死した兵士の母親が、息子がなぜ戦死しなければならなかったのか、大統領から理由を聞きたいと、ブッシュ大統領の私邸近くで座り込みの抗議活動を開始。全米で、これを支援する動きが広がる一方で、妨害や嫌がらせもおこっている模様。

米大統領地元で徹夜の反戦集会、戦死兵母の抗議活動で(CNN.co.jp)
戦死米兵の母に地元民がキャンプ用地提供、大統領邸に接近(CNN.co.jp)
戦死米兵の母の抗議続く、いやがらせも多発 テキサス(CNN.co.jp)

米大統領地元で徹夜の反戦集会、戦死兵母の抗議活動で

[2005.08.18 Web posted at: 13:16 JST – AP]

 テキサス州クロフォード(AP) 息子がイラクで戦死したシンディ・シーハンさん(48)らが当地にあるブッシュ米大統領の私邸近くで続けている反戦活動の一環で、17日夜に徹夜の抗議集会が行われた。
 現場では日没とともに100人近い市民がプラスチック製の容器に入ったろうそくを手に、星条旗に覆われた棺を取り囲み、米軍のイラク撤退を求めた。
 この日は米国全土1600カ所で、各市民団体による徹夜集会が計画された。ニューハンプシャー州コンコードの州議会議事堂前には約150人の市民が集まり、シーハンさんへの支持を表明した。
 大統領はこれまでにシーハンさんへの同情を示す一方、面会の意向は表明していない。
 シーハンさんが息子の死を利用して、自身らが支持する左派勢力の行動を煽っていると批判する向きもある。

戦死米兵の母に地元民がキャンプ用地提供、大統領邸に接近

[2005.08.17 Web posted at: 14:11 JST – CNN]

 米テキサス州クロフォード――米陸軍技術兵だった息子がイラクで戦死したことに抗議して、当地のブッシュ米大統領の私邸近くで今月6日から座り込みを続けているシンディ・シーハンさん(48)に対して、近隣住民が16日、キャンプ用地を提供した。これによってシーハンさんたちは大統領邸の正門から約2キロの地点まで近づくことになる。
 シーハンさんは16日夜、テントを張る用地提供の申し出があったと報道陣に語り、「ここキャンプ・ケイシーでがんばる私たちを宇宙は支えてくれるのだと分かる」と述べた。シーハンさんと支援者たちはブッシュ大統領宅から約8キロの道端にテントを張り、そこをバグダッドで戦死したシーハンさんの息子ケイシーさん(24)にちなんで「キャンプ・ケイシー」と呼んでいる。
 新しくキャンプ用地を提供した住民は、14日にシーハンさんたちの近くで銃を空に向けて発砲し、「鳩狩り季節の準備」だと説明した近隣の牧場主ラリー・マットレジさんの親族だという。
 シーハンさんと支援者たちは「数日中に」、キャンプ場所を新しい用地に移す予定。
 ブッシュ大統領はクロフォードの牧場で5週間の夏休みを過ごしている。

戦死米兵の母の抗議続く、いやがらせも多発 テキサス

[2005.08.17 Web posted at: 11:23 JST – CNN]

 米テキサス州クロフォード――息子がイラクで戦死したことに抗議して、当地のブッシュ米大統領の私邸近くで今月6日から座り込みを続けているシンディ・シーハンさん(48)に対して、支援の声が広がると同時に、反発や反対、いやがらせも相次いでいる。シーハンさんたちが息子ケイシーさんたち戦死者1800人の慰霊にと立てた白い十字架500本が16日、近くに住む男のトラックになぎ倒されるという事件があった。
 シーハンさんは支援者らと共に、ブッシュ大統領私邸の牧場入り口から約8キロの場所にテントを張って野営を続けている。息子の名前をとって「キャンプ・ケイシー」と呼ばれるようになったこの場所で、シーハンさんたちは白い十字架500本と米国旗40本を立てて、戦死者の慰霊碑とした。
 ここに16日、男が小型トラックで突入し、十字架や旗をなぎ倒した。十字架がタイヤに刺さってパンクしたというシーハンさんの目撃証言から、近くでタイヤを取り替えていた男が逮捕された。
 警察などによると、逮捕されたのはテキサス州ウェーコ在住のラリー・ノーザン容疑者(59)。不法行為などで訴追され、保釈金3000ドルをはらって釈放された。
 シーハンさんは報道陣に対して、ノーザン容疑者が「非政治的で無党派な立場から」戦地にいる米兵・米軍を応援するための記念碑を汚したのだと主張。「この戦争についての意見はどうであれ、戦死者には敬意を示すべきだ」と述べた。シーハンさんたちは、ノーザン容疑者に接近禁止命令を出すよう当局に請求する方針という。
 シーハンさんは今月6日以来、ブッシュ大統領私邸前に陣取り「どうしてイラクで息子が死ななくてはならなかったのか、大統領から直接説明を受けるまで、ここを動かない」と表明。牧場からは大統領補佐官らがシーハンさんのもとを訪れ話し合ったが、ブッシュ大統領は直接会うつもりはないと言明している。
 シーハンさんの行動には多くの賛同者が集まり、インターネットなどを通じて支援の輪が広がっている。一方で、シーハンさんは左翼や反政府主義者に利用されているだけと批判する声や、大統領批判はけしからんと逆に抗議する意見もあり、シーハンさんを「国賊」「国家安全保障の脅威」などと中傷してプラカードを掲げる集団などが、現地を訪れている。
 地元住民にはブッシュ大統領支持者も多く、7日には近隣男性がシーハンさんたちのテント近くで空に向けて銃を発砲。報道陣に質問されると、「鳩狩りの準備をしているだけ」と答えた。
 イラクからの移民だという女性は、「米軍撤退は大惨事につながる。約束を守れ」と書いたサインを手にシーハンさんたちの前に立ち、早期撤退を訴えるシーハンさんたちに逆に抗議した。
 またクロフォード住民の中には、シーハンさんたちが居座ることで、設置された簡易トイレによる衛生上の問題や、交通上の問題が生じると、当局の取り締まりを求める声があがっている。またシーハンさんたちの活動に便乗して「どういう連中がやってくるのか分からないのが心配」と話す近隣住民もいる。
 これに対してシーハンさんを支援するリンダ・フォリーさんは、「みなさんの心配を解決するのは、実は簡単」と話す。
 「この道の先の住人が出てきて、シーハンさんと話しをすればいいんです。ほんの短いあいだ、20分程度の会話で、シーハンさんの懸念に応えて、満足のいくように質問に答えれば、この郡とこの州とこの国のほかの住民たちも満足させることができる」とフォリーさんは述べ、ブッシュ大統領がシーハンさんと面会すれば「私たち市民は平和的に家に帰ります」と話した。

※このお母ちゃん、当初は、「左派勢力に利用されている」と言われていたのに、いつの間にか本人自身が「左派」だとされてしまっている。

お母ちゃんのがんばり」への4件のフィードバック

  1. ピンバック: 緑の森を楽しく歩いた

  2. ピンバック: 情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士

  3. シーハンさんを支援する道はどのようにあるのでしょう。私は彼女を応援したいと思います。USが変わらなければ、日本も変われない。

  4. >隆杉さん、こんにちは。

    シーハンさんを応援するサイトが開設されているようです。僕の語学力では、どんな団体なのか、日本からの支援が可能なのかどうかは分かりませんが、Cindy Sheehanをキーワードに探してみたらいかがでしょう。

    とりあえず、こういうサイトがあります。
    Meet with Cindy(http://www.meetwithcindy.org/)

    ただし、くり返しですが、僕の語学力では、どういう団体がどういう趣旨でホームページを開設し、何の活動をやっているのかは分かりませんので、ご自身で確認してみてください。

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