チリ、ピノチェト時代の憲法を改正

アメリカCIAの後押しで、チリのアジェンデ人民連合政権をクーデターで転覆したピノチェト独裁政権の憲法が、民政移管から15年をへて、ようやく改正されることに。

クーデターと軍政・独裁政権の犠牲となった人々を追悼しつつ、民主チリの新憲法を歓迎しよう!
Venceremos!(我々は勝利するぞ!)

チリ、ピノチェト軍事独裁時代の憲法改正案を承認(読売新聞)

チリ、ピノチェト軍事独裁時代の憲法改正案を承認

 【リオデジャネイロ=中島慎一郎】南米チリの国会は20日までに、上下両院総会で、ピノチェト元大統領による軍事独裁政権時代(1973?90年)に制定された憲法の改正案を賛成多数で承認した。
 これにより、1990年の民政移管から15年を経て、憲法に刻まれた軍政時代の負の遺産がようやく清算されることになった。
 改正点は、<1>陸海空軍司令官と警察長官の罷免権を大統領に付与する<2>大統領経験者が就任する終身上院議員、軍司令官などが選ばれてきた任命上院議員の制度を廃止する<3>大統領任期を6年から4年に短縮し、連続再選を禁止する――などを柱に、全58項目にわたっている。
 現行憲法は軍政下の80年に制定されたもので、ピノチェト派は、民政移管直前の89年に、軍部や右派勢力の影響力保持を狙って、任命上院議員制度などの改正を加え、これまで度々、憲法改正を阻止してきた。
 憲法改正を悲願としてきた社会党出身のラゴス大統領は、「チリは完全な民主主義国家としての憲法を世界に示せるようになった」と国会の決定を歓迎した。改正憲法は、大統領の署名を経て、来月17日に発効する。[2005年8月20日21時4分 読売新聞]

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