今週の「九条の会」(8月28日まで)

各地の「九条の会」についてのニュースを拾いました。

灘区「九条の会」発足記念集会

 27日午後6時?8時、神戸市灘区深田町4の六甲道勤労市民センター5階大会議室。
 井上ひさしさん、梅原猛さん、大江健三郎さんらが立ち上げた「九条の会」に賛同、灘区でも発足することになった。呼びかけ人の小牧英夫・弁護士や平田康・京都橘大学名誉教授らのリレートークとフリートーク「神戸弁で読む日本国憲法」。協力金500円。
 問い合わせは灘区「九条の会」。[朝日新聞 マイタウン兵庫 2005/08/26]

急乱:05ぐんま郵政解散 争点を追う/2 憲法9条・靖国神社/群馬

 ◇「埋没」に歯がゆい思い
 「9条改憲を許さない。思想信条や宗教、政治的立場を超えて、この一点で集まろう」
 憲法9条改定に反対する全国ネットワークをつくろうとノーベル賞作家の大江健三郎さんや故三木武夫元首相の妻睦子さんら9人が昨年6月に呼びかけた「九条の会」。それに呼応して4日後、前橋市朝日の劇作家、中村欽一さん(71)は演劇、文学関係の仲間8人で「群馬・九条の会」を設立した。
 戦時教育の影響で「軍国主義少年だった」という中村さん。終戦時には「なんで負けたんだ」と腹立たしかった。その疑問を追求するうちに「『アジアを守るための戦い』でなかった」と気付いたという。
 戦後60年を経て「国際貢献」として自衛隊が海外に派遣されるようになった。自衛隊が初めて海外派遣されたペルシャ湾掃海艇派遣(91年)から14年の実績を積み上げた。中村さんはこの現状に「戦争ができるように巧妙に変わってきた。昔と同じ状態だ」と痛感。「最後のとりで」として9条を守り育てる必要性を感じたという。
 同会は自衛隊イラク派遣などを取り上げた朗読劇を上演するなどし、賛同者は700人近くに達した。県内には「九条の会」に賛同する団体がわずか1年余りで48も設立された。人口比での設立数は関東では神奈川県に次いで2番目の勢いだ。
 世間に関心はある。だが衆院選の前哨戦では郵政など他の争点に埋没しがちだ。「多くの政治家は争点にならないようにしているから……」。中村さんは憲法問題が真っ正面から国民に問われないことに歯がゆい思いをしている。
  ◇  ◇  ◇
 県遺族の会の岡田実会長(78)は違った歯がゆさを感じている。小泉純一郎首相が「靖国を争点にしない」と8月15日の靖国神社参拝を見送ったことだ。同会は8月上旬、15日に参拝するよう首相官邸に陳情書を送付した。「行ってくれるもんだと思っていたが……」と嘆く。
 岡田さんの父はビルマ(現ミャンマー)からインドで展開されたインパール作戦に参加。数万の死者を出した退却路「白骨街道」で散ったとされるが、遺骨はない。岡田さんは毎朝晩に仏壇に向かって「健康で頑張っているよ」と手を合わせるという。
 「おやじたちは『靖国で会おう』と言ってみんな死んだ。真心のない国立追悼施設を造っても意味がない」と、靖国神社に強い思い入れをにじませる。「投票日までまだ日があるんだから、行けばいい。行って頭下げて来るだけ。簡単なこと」と衆院選までに小泉首相が参拝することを望んでいる。【山田泰蔵】=つづく
[毎日新聞:群馬版 8月26日朝刊]

今週のおすすめ

 ◆夏の映画会 27日午後6時半、同8時、右京区西小路四条下ル、全京都建設会館。太平洋戦争下、犬と少年の交流を描いた神山征二郎監督のアニメ「マヤの一生」。一般200円、小・中・高校生100円。建設協組九条の会主催。

戦争を風化させるな—患者の体験文集発行

 戦後60年の節目に戦争の悲惨さや平和の大切さを後世に伝えようと、大和高田市日之出町の日の出診療所(吉本佳代子所長)の職員有志がこのほど、高齢者の患者に募集した戦争体験談をまとめた文集を発行した。
 同診療所は広島・長崎での被爆者25人をはじめ戦争の悲惨さを知る世代の利用者が多く、戦争の惨禍を繰り返さないために体験を伝えようと、職員有志がつくる同診療所九条の会が企画。6月下旬から募集を始め、70代から90代までの患者7人が応じて今月初めに完成した。
 同診療所九条の会は返信用切手120円で文集を配布している。問い合わせは同診療所内九条の会事務局。[2005.8.25 奈良新聞]

「音楽・九条の会」発足へ コンサートで平和訴える

 改憲への動きが強まる中、憲法9条を守ろうと著名な作曲家や歌手が中心となって「音楽・九条の会」を発足させることになり、25日までに29人が呼び掛け人となって参加を訴えた。コンサートなどの音楽活動を通じて、平和憲法の重要性を訴えていく。
 作曲家池辺晋一郎さんや歌手喜納昌吉さん、狂言師茂山千之丞さんらが「戦争は社会全体を窒息させ自由に音楽を楽しむことができなくなる。平和でこそ美しい音楽が花開く」と呼び掛け、既に約150人から賛同を得たという。
 9月27日に大阪市内で記者会見し正式に発足、来年1月に初めてのコンサートを開く予定。呼び掛け人の1人で、音楽評論家の日下部吉彦さんは「平和を守るためには9条を守るしかない。音楽で平和の尊さを訴えていくのがわれわれにとって一番の近道」と話している。[中国新聞 Last updated: 8月25日19時43分]

1票の底流:’05総選挙ひょうご/中 護憲の危機 「保革対立」今は昔/兵庫

 「憲法の危機。総選挙の結果が左右する」。18日、比例近畿ブロックからの単独立候補を表明した社民党前党首の土井たか子氏は会見で訴えた。
 「護憲」を旗印とする社民は前回選で、県内で擁立した当時の前職3人のいずれもが小選挙区で落選。土井氏が唯一、比例代表で復活当選を果たした。3小選挙区の得票14万6332票が“死票”と化した。
 戦後60年を迎え、日本の平和の有り様は激変している。自衛隊のイラク派遣、憲法9条の改正論議……。小選挙区制の導入から10年余り。「55年体制」は崩壊、「自主憲法制定」が党是の自民党と「護憲」を掲げる旧社会党の、かつての「保革対立」は崩れた。政界再編の離合集散で生まれた民主党は改憲を打ち出し保守色を強めている。
 「昔の自民党と社会党のようじゃないから難しい」。私鉄総連で県内最大の900人の組合員で構成する山陽電鉄労組(神戸市長田区)。選挙戦を前に和田利重書記長は淡々と語る。
 私鉄総連は今年度の運動方針で「憲法擁護」を再確認したが、私鉄総連が加盟する連合は、この方針とは裏腹に総選挙で民主支持を打ち出す。「難しい状況。議員に憲法を守るよう意識を持ってもらうしかない」と和田書記長は言う。
 同労組は、同総連の方針に従い土井氏を準組織内候補として支援し、護憲にも力を注いできた。一方で、同労組によると、同電鉄の乗客数は高度成長期の半分以下に落ち込み、平均年収は過去10年間減少傾向となっている。
 「平和であるのは当たり前。景気はどないしてくれるのかな」と切実な訴えもある。
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 神戸大の品田裕教授(投票行動論)は「世の中全体が改革ブームの中で『変わらないものがある』と訴えることが難しくなっている」と分析する。また、死票の多い現行の選挙制度について「選挙区と比例区の2票があるから、人と政策での使い分けも出来る。有権者からメッセージが送れるのでは」と話す。
 選挙の争点から存在を薄めつつある「護憲」をあくまで掲げる共産党は総選挙をどう見るか。
 党県委員会の岡正信書記長は「自民党内の争いや、郵政民営化が選挙の争点でない」と批判しながら、「まやかしの野党ではダメ。苦しいけど、あるべき対立軸を指し示す」と主張する。
 小政党に厳しい総選挙については「小選挙区もおろそかにできないが、死票のない比例区を軸に、いかに票を獲得できるかだ」と突破口を見いだそうとする。
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 今年2月、神戸女学院大の学生や教員約30人が「9条の会」を発足させた。週2回の勉強会やメールで、自衛隊の海外派遣や改憲問題について意見を交わす。文学部3年の西村文子さん(21)と川元理恵子さん(20)は「声高に反戦平和を主張しないが、自衛隊を軍に変えようとする動きは怖い」と語る。
 支持政党を持たない2人は、「社民、共産の理念には共感するけど、スローガンだけでは」と疑問も感じる。西村さんは「自民、民主で憲法に対するスタンスの違いが分からない」。そして川元さんはこう話す。
 「改憲に向けた流れが変えられないなら少しでも現状を変える可能性がある党に投票する」[毎日新聞神戸版 8月24日付朝刊]

【山口】政策と暮らし・2 憲法 九条、見つめ直す市民

 広島の原爆投下からちょうど60年の今月6日、光市内の公民館で「九条の会・光」の結成総会が開かれた。
 大もとの会は「九条を中心とした憲法改正反対」を訴える作家の大江健三郎さんや井上ひさしさん、元首相夫人の三木睦子さんら9人が昨年結成した。共鳴した人たちによる全国各地の会は3000を超し、県内にも17団体できた。
 光市で呼びかけたのは、会社員や主婦、住職らさまざま。その中に、元光市議会議長の福原秋人さん(83)もいた。
 福原さんは、終戦をフィリピンのミンダナオ島で迎えた。戦争末期は野犬や猿、トカゲ、木の根まで食べて飢えをしのいだ。多くの仲間がマラリアなどの病気で死んでいった。
 自身、自衛隊は合憲だと考える。新潟県中越地震での被災者支援や海外でのPKO活動には共感すら覚えてきた。
 だが非戦闘地域への自衛隊派遣を可能にするイラク特措法が03年7月に可決、成立し、翌年、自衛隊は派遣された。その姿はこれまでとは明らかに異なっていると思えた。自分がかつていた軍隊と重なっても見えた。「戦争は殺し合い。若い人には経験をさせたくない」。そんな思いが会結成へと駆り立てた。
 自民党は今月初め、新憲法の第1次案を発表した。現憲法にある戦力不保持の条項はなく「自衛軍」が明記された。軍の海外派遣も新憲法案は一定の制約下で保障する。
 民主党も新憲法の制定を視野に入れる。この2党に護憲の立場で明確に対峙(たいじ)するのは、共産党と社民党だけだ。2大政党化が進む中、ではなぜいま「九条の会」なのか。
 「日本を戦争する国にしないというのが唯一の方針です」。光市で会結成の中心になった元高校校長の林克尚さん(62)は話す。会には自民や民主の支持者もいる。
 林さんは、このままいけば、いずれ改憲案が国会に上程され、国民投票へと進むと見ている。「少なくとも、その時に不戦を選択できるような関心を、市民の間で高めておければと思う」
 光市での結成総会には約100人が参加し、会場は満員になった。参加者の1人が平和をテーマに歌い、「わが国が再び『戦争をする国』になることを阻止する」という方針を決め、散会した。[朝日新聞:地方ニュース山口 2005/08/24]

9条の会:富山にも発足、27日につどい/富山

 「憲法9条を通し平和を守ろう」と全国各地で著名人らが「九条の会」を結成している中で、富山でも「憲法9条の会inとやま」が発足し、それを記念して27日午後2時から、富山市安住町の「サンシップとやま」ホールで「発足のつどい」を開催する。
 県内の芸術家、学者、宗教者ら32人が呼びかけ人となった。今後もさまざまな講演などを通して「憲法問題の情報を届けたい」としており、東京の「九条の会」メンバーも講師に招きたいと考えている。呼びかけ人で現代彫刻家の横山善一さんは「平和のメッセージとして、モニュメントを企画している人もいる。美術を通して憲法9条をどう生かせるか探りたい」と話している。
 発足のつどいでは音楽家、滝沢卓さんのシンセサイザー演奏と富山国際大教授、滝沢荘一さんの講演「“9条”と激動昭和」が予定されている。入場無料。
 同会は運営資金としての寄付も募っている。連絡先は富山市下飯野61、妙教寺の高塚孝憲さん。【嶋谷泰典】[毎日新聞 8月22日16時40分更新]

今週の「九条の会」(8月28日まで)」への3件のフィードバック

  1. ピンバック: うつde(自称)クリエーター

  2. ピンバック: 由美の徒然日記♪

  3. まちからむらへ通信 No.6 あゆたろう発
    2006年1月7日(土)深夜11時30分からの土曜フオーラム 人口減少時代の地域づくり でしたが、これについいて考えます。
    ? パネラーが男本位であったことです。女性もまちづくり評論家あがり教授のK さん だけでした。?論者の視点が地方分権と財政に切り込まない制約内討議に終始しました。?実際面では、岩手県知事M さんが、都道府県知事会の会長に擬せられただけにセンス抜群でした。しかし、栄村など実績の模倣の域を出ていませんでした。?総務省の中心街まちおこしのそう失敗は言及されましたが、語り部的に走りまくった大学教授、研究家たちの責任は問わずじまいでした。司会のI さん はNHKのOBで精彩を欠いていました。
    もっと異なった意見を場内から求めるべきであったと思いました。
    Ayutarou0123@kyj.biglobe.ne.jp

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