アメリカのハリケーン被害。どうみたって行政の救援活動の立ち遅れは明らかです。まあ規模が違うという問題はありますが、州兵が出動しても、別に救援活動をやる訳じゃなく、装甲車に乗って銃を構えているだけのようです。軍隊だとはいっても、実際には災害救援で活躍してきた自衛隊と、ホンモノの軍隊ではだいぶ様子が違うみたいですね。
毎日新聞は、「海外には軍を出すのに、ここには出せないのか」という不満が出ていると伝えていますが、もっともな話。
ブッシュ大統領が各国からの支援を歓迎しているというのですから、このさい、自衛隊を災害救援活動に派遣したらどうでしょうか? サマワの水道部隊を回すとか…。さぞかし感謝されるに違いありません。(^^;)
米ハリケーン:「何の助けもない」 政府へ怒り、不満――ニューオーリンズ(毎日新聞)
米ハリケーン:「何の助けもない」 政府へ怒り、不満――ニューオーリンズ
【バトンルージュ(米ルイジアナ州)和田浩明】大型ハリケーン「カトリーナ」の最大の被災地、ルイジアナ州ニューオーリンズ市は1日も食料や水がほとんどないまま数万人の市民が取り残されているなど、混乱が続いている。治安も悪化の一途をたどり市民の米政府に対する不満は極度に高まっており、同市のネーギン市長は米CNNテレビを通じ「命がけのSOS」との表現で救援を要請した。
マクレラン大統領報道官は1日、連邦政府による災害宣言の対象地域が9万平方マイル(約23万平方キロ)に上ることを明らかにした。被害は日本の本州に匹敵する面積に拡大したことになる。
ニューオーリンズ市で新たに深刻な事態として伝えられているのは、同市中心部にある避難所のコンベンションセンター。ネーギン市長によると、各地から続々と避難民が集まり、水や食料、医療品などが全くない状態で約1万5000人から2万5000人が歩道にまであふれかえって救助を待っている。
AP通信によると、コンベンションセンターには避難用のバスが回されず、市民の一人は「われわれはまるで動物だ。何の助けもない」と訴えた。センターには少なくとも7遺体が放置され、高齢の女性は車椅子に座ったままの状態で毛布をかけられて死亡していた。州兵や警察官の姿も見えず、無法状態という。ある市民は同通信に「海外には軍を出すのに、ここには出せないのか」と怒りをぶつけた。
もう一つの避難所のスーパードームでは、バスでの脱出を求める避難民が約6万人にまで膨れ上がり、収拾がつかない状態となっている。
治安は悪化する一方で、ロイター通信によると、同市内の至るところで銃声が聞こえるほか、二つの病院が銃やオノを持った市民に占拠され、痛み止めなどの医薬品が強奪されたという。[毎日新聞 2005年9月2日 東京夕刊]
米ハリケーン:支援の申し出、米政府「歓迎」
【ワシントン笠原敏彦】米政府は1日、大型ハリケーン「カトリーナ」の被害に対する外国からの支援をすべて受け入れる方針を表明し、同日午後現在、日本を含む二十数カ国から支援の申し出があることを明かした。米国と敵対することの多い南米ベネズエラからは原油提供の申し出がきているという。[毎日新聞 2005年9月2日 東京夕刊]
それにしても、ろくに救援物資も届けないでおいて、略奪するものは射殺するとは…。生活物資が行き届けるのが先では?
ルイジアナ州知事、略奪犯の射殺命じる 米ハリケーン(産経新聞)
ルイジアナ州知事、略奪犯の射殺命じる 米ハリケーン
超大型ハリケーン「カトリーナ」の通過後、治安が悪化している米ルイジアナ州のブランコ知事は1日、略奪や暴力に加わった人を射殺するよう州兵に命じたことを明らかにし、市民に自重を求めた。ロイター通信が伝えた。
知事は、イラク駐留を終えて戻ったアーカンソー州の州兵約300人が、ルイジアナ州に到着したことを発表する際、「彼らはどのように(銃を)撃ち殺害するかを知っているし、そうするだろう」と語った。
同通信が州警察幹部の話として伝えたところによると、無法地帯と化しているニューオーリンズでは、ハリケーン被害ですべてを失ったうえに命まで失いたくないとして退職する警官も出ているという。(共同)[産経新聞 09/02 13:08]
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