静岡地裁が、スズキの社員が共産党員であることを理由に賃金・昇格差別を受けたとして同社を訴えていた裁判で、賃金差別を認定し、スズキに3522万円の是正判決を下しました。
共産党活動で賃金差別、3522万賠償判決…静岡地裁(読売新聞)
共産党活動で賃金差別、3522万賠償判決…静岡地裁
共産党員としての活動を理由に賃金や昇格で不当な差別を受けたとして、スズキ(本社・静岡県浜松市)の53?63歳の社員と元社員の計7人が、同社を相手取り差額賃金や慰謝料など総額約1億5000万円の支払いを求めた訴訟の判決が5日、静岡地裁浜松支部であった。
千川原則雄裁判長(退官で酒井正史裁判長代読)は「共産党の活動を嫌悪し、合理的理由なく低い考課をした」として、6人に差額賃金や慰謝料など計約3522万円の支払いを命じる判決を言い渡した。
訴えによると、7人は1958?69年に入社し、組合活動などを通じて共産党に入党した。勤務態度に問題はなかったのに、閑職に追いやられたり、著しく低い評価を受けたりし、同期、同学歴の平均賃金に比べ、2000年4月時点で年間約86?260万円低いとした。
会社側は「思想信条に基づく差別はない。業績、能力、勤務成績によって考課している」と主張していた。[2005年9月5日11時46分 読売新聞]