投票結果 総選挙の結果をどう見るか(1)

とりあえず、各党の比例ブロックの得票を過去の選挙と比較してみました。

主要5政党のみ、各比例ブロックの得票の合計を、2004年参院比例区得票、2003年総選挙比例ブロック得票合計と比べてみました。今回の総選挙の数字は、選管確定票が分からないので、とりあえずNHKのホームページの総選挙特集のページに載っているものを利用。上段が得票数、下段が得票率です。

主要5政党の得票・得票率の変化
2005年総選挙 2004年参院選 2003年総選挙
自民 25,887,798 16,797,686 20,660,185
38.2% 30.0% 35.0%
民主 21,036,425 21,137,457 22,095,636
31.0% 37.8% 37.4%
公明 8,987,620 8,621,265 8,733,444
13.3% 15.4% 14.8%
共産 4,919,187 4,362,573 4,586,172
7.3% 7.8% 7.8%
社民 3,719,522 2,990,665 3,027,390
5.5% 5.4% 5.1%
投票総数 67,811,069 55,931,785 59,102,827

これをみて分かるのは、過去の選挙に比べて、今回の自民党票が大きく増えていること。2004年参院選と比べると、投票率が上がった分、全国で投票総数は1200万票増えていますが、そのうち900万票が自民党に投ぜられています。その限りで、小泉流「郵政」解散作戦は“してやったり”ということになります。

しかし他方で、民主党は議席を大きく減らしたけれども、得票ではそれほど減っていません。共産党、社民党も、若干ですが得票を増やしていることが分かります。

また、自公で衆議院の議席の3分の2以上を占めたと言っても、得票率で言えば自公合わせて51.5%で、5割をわずかに超えただけ。2003年の“小泉ブーム”といわれた総選挙のときでも、自公合わせると49.8%だったのですから、めちゃくちゃ支持が増えたという訳ではありません。このあたりは、やっぱり「小選挙区制」による“マジック”といえます。

もちろん、自民+公明だけで衆議院の3分の2以上を占めたという結果は重大であることは言うまでもありませんが。

投票結果 総選挙の結果をどう見るか(1)」への3件のフィードバック

  1. 自民党が大勝した(自公で大勝した)からといって残念がることも、民主党が減ったからといって残念がることもないと思います。

    問題は、一回一回の選挙での政党の獲得議席云々よりも、この国の現在と将来(の人の生活)を、政治(と財政)の力でどのように希望の持てるものとして導きうるかだと思います。

    これこそが本当に、(あえていえば与野党にかかわらず)取り組むべき深刻な問題のはず。

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