メディアと選挙 総選挙の結果をどう見るか(6)

「毎日」が「勝敗分けたメディア戦」として、こんな記事を書いています。

 自民党は今回の選挙で、「コミュニケーション戦略チーム」を初めて設立した。中心になった世耕氏は元NTT広報課長。「これまでの選挙は、ポスターはポスター、マニフェスト(政権公約)はマニフェストと、縦割りでバラバラ。テレビに出る政治家も勝手に話していた。チームは、これらを有機的に結びつけた」と話す。
 チームは党職員を中心に約15人。宣伝、遊説、政務調査、幹事長室など選挙に関するあらゆる担当スタッフが選挙期間中、毎日午前10時に一堂に会し、選挙対策を検討した。……世耕氏は、党が公募した候補者選考も担当し、候補者選びからの一貫した体制がとられた。
 チームの会議には、自民党が今年1月、広報改革のために初めて契約を結んだ東京のPR会社の社員も出席した。社員は、新聞記事を切り分けて傾向を分析するほか、全テレビ局のワイドショーなどを丹念にモニター(視聴)し、コメンテーターや野党議員が話した内容をまとめ、毎朝の会議で報告した。「相手の動きを読んで即応するのに役立った」(世耕氏)という。

このコミュニケーション戦略チームは、「刺客」と呼ばれた女性候補のスキャンダルについても、本人から事情を聞くなどして対応策を検討し、「選挙中はノーコメントで通す」との方針を決定、徹底した、とも報じられています。

また、自民党・山本一太参議院議員の談話として、こうも書いています。

 小泉首相という役者をどう引き立たせるかが、メディア戦略の最大の狙い。役者の個性が野党とは全然違う。そばにいてそう思った。首相の個性が圧倒的に強かった。

まあ別にメディア戦略の優劣だけで、選挙結果が決まるわけではありませんが…。民主党が、自分たちの主張がメディアに載っていかないとぼやいていますが、郵政問題にしても、民主党は、独自の主張をもっていたわけでなく、基本は、自民党と同じ民営化賛成どころか、縮小・廃止論だったんですから。民主党が伸び悩んだ最大の理由は、自民党でも民主党でも変わらない、というところにあったと思うんですけどね。

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