「読売新聞」の世論調査。
「日本国民であることを誇りに思いますか?」の質問に、「思う」88%、「思わない」11%、また「国の役に立ちたい」と「思う」が68%を占める。
しかし他方で、日本が侵略されたら「安全な場所へ逃げる」が35.4%でトップ。「武器を持って抵抗する」は16.6%しかない。「世界の中の日本について」では「他国の顔色をうかがっている国」が73.6%、「国民の利益について」でも「国の指導者たちが、自分たちの利益を優先しがちな国」が72.9%、「国家戦略について」でも「明確な長期目標や国家戦略にかける国」71.4%という結果。
これで、なんで「誇り」に思えるのか不思議…。
日本国民であること「誇り」9割…読売世論調査
日本国民であることを「誇り」に思う人が9割近くに達する反面、政府がいざという時、「国民や領土を守っていけるのか」と危惧(きぐ)する人が半数に上ることが、「国家観」に関する読売新聞社の全国世論調査(面接方式)で明らかになった。
戦後60年の節目を迎え、国のあり方が改めて問われる中、国家戦略のなさや、日本外交の頼りなさを嘆く人も7割強を占めた。
調査は、8月6、7の両日実施。「日本国民であることを誇りに思う」かどうかを聞いたところ、「非常に」47%、「多少は」41%を合わせて、計88%が「誇りに思う」と答えた。
「ぜひとも国の役に立ちたい」と考える人は68%で、同種の質問を実施した1986年、94年の両調査(各59%)より増え、過去最高となった。
しかし、日本が将来、「国民の生命・財産や領土を守っていけると思うか」では、「守っていける」41%に対し、「そうは思わない」が50%で上回り、日本の先行きへの不安がくっきりと表れた。
国際社会での日本の地位についても、日本は「国力などに見合った地位や尊敬を得ていない」と不満を感じる人が65%に上った。また、戦後60年間での日本のイメージでも、「他国の顔色をうかがっている国」が74%、「明確な長期目標や国家戦略に欠ける国」が71%に上るなど、厳しい見方が目立った。
一方、日本が他国に侵略された場合の対応については、「安全な場所へ逃げる」「武器以外の方法で抵抗する」が、ともに35%でトップ。「武器を持って抵抗する」は17%で、同じ質問をした80年調査(21%)、2002年調査(19%)を下回った。[2005年9月15日23時51分 読売新聞]
【質問と回答】から
●あなたは、日本国民であることを誇りに思いますか、そうは思いませんか。
非常に誇りに思う | 47.1% |
---|---|
多少は誇りに思う | 40.6% |
あまり誇りには思わない | 9.4% |
全く誇りには思わない | 1.6% |
答えない | 1.3% |
●自分と日本の国との関わりについて
そう思う | そうは思わない | |
---|---|---|
国民の1人として、ぜひとも国の役に立ちたい | 67.6% | 27.8% |
自分は、国から利益や恩恵を受けた | 47.4% | 48.1% |
自分は、国民としての義務をきちんと果たしている方だ | 83.7% | 13.5% |
国全体のことより、個人の生活を優先させたい | 62.7% | 28.9% |
●仮に、日本が他国に侵略されたとしたら、あなたはどうしますか。
武器を持って抵抗する | 16.6% |
---|---|
武器以外の方法で抵抗する | 34.6% |
安全な場所へ逃げる | 35.4% |
降参する | 8.0% |
●国際社会の中で、日本が、国の力や、国民の文化的水準、他の国への貢献などに見合った地位や尊敬をえていると思いますか。
得ていると思う | 27.8% |
---|---|
そうは思わない | 65.0% |
●戦後60年の間に、日本は、どんな国になったと思いますか。
【世界の中の日本について】
国際社会でしっかりと自立した国 | 23.0% |
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他国の顔色をうかがっている国 | 73.6% |
【国民の利益について】
国の指導者が、国民全体の利益に配慮している国 | 20.2% |
---|---|
国の指導者が、自分たちの利益を優先しがちな国 | 72.9% |
【国家戦略について】
明確な長期目標や国家戦略を持つ国 | 17.4% |
---|---|
明確な長期目標や国家戦略に欠ける国 | 71.4% |
【調査方法】8月6、7日に全国の有権者3000人を対象に戸別訪問面接聴取法で。有効回収数1798人(回収率59.9%)。男性48%、女性52%。20代10%、30代14%、40代16%、50代22%、60代22%、70代以上16%
自分たちで壁を乗り越えた、という民主主義の幼児体験を持たないからでしょうか?