昨日、「アジアのキュビズム」を見た後、日比谷で映画「ふたりの5つの分かれ路」を見てきました。「8人の女たち」などのフランソワ・オゾン監督の作品です。(今年20本目)
淡々と離婚手続きをすすめるマリオンとジル。いったい、なぜこんな結末になったのか…? どこで2人はすれ違ってしまったのか…? 映画は、その「結末」から、ある特別なディナーの夜、出産、結婚、出会いへと、2人の軌跡を遡っていきます。
結婚生活に疲れたマリオンをヴァレリア・ブルーニ・テデスキが好演しています。
しかし、そのヴァレリアは今年もう40歳。ちょっと、2人の結婚や出会いの時まで遡るのには無理があったかなぁ?、というのが率直な感想。ジル役のステファン・フレイスの、離婚の時は伸びきっていた顎髭が、遡るにしたがって、少しずつ薄くなっているのは笑えましたが…。(^^;)
同性愛者のジルの兄と、彼の恋人(当然、男)を招いたディナーで、「一度だけ妻を裏切ったことがある」と告白する、などという展開は、ちょっと……ねぇ。唯一、ありうるなぁと思ったのは、マリオンが異常出産になったときに、ジルがなかなか病院に行こうとせず、しかも結局マリオンに会わないまま逃げ出したこと。結局、このオヤジ、生きてく勇気がなかったのね。颯爽と仕事をしているように見えても、実は、優柔不断で、状況に引きずられていたんだね。まあ、こんなのと結婚したマリオンが不幸だったということかな。
何にせよ、途中からすっかり飽きてしまい、いつ終わるのかなぁ??と思ってしまったのは僕だけでしょうか…。
【映画情報】監督・脚本:フランソワ・オゾン/出演:ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ(マリオン)、ステファン・フレイス(ジル)、ジェラルディン・ペラス(ヴァレリー) /2004年、フランス
結構素敵な映画だと思います。
私はヨーロッパの映画や音楽が大好きなので、本作も面白い一本だと思います。
ヴァレリア・ブルーニ・テデスキの繊細で憂鬱な演技には脱帽しました。