10月9日までの各地の「九条の会」の活動について、ほかにもいろいろニュースが流れていましたので追加します。
- 佐野九条の会:平和憲法堅持訴える――設立大会/栃木(毎日新聞 10/9)
- 九条の会:県内21番目、廿日市で結成 200人参加、「体を張って守ろう」/広島(毎日新聞 10/9)
- 〔朝刊早採り〕改憲反対 「九条の会」メンバーらが交流集会(熊本日日新聞 10/8)
- 「九十九島9条&99条の会」 8日佐世保市で結成宣言(西日本新聞 10/7)
- 平和のための戦争展:平和憲法の大切さ訴え 劇作家・井上ひさしさんが講演/福岡(毎日新聞 10/3)
佐野九条の会:平和憲法堅持訴える――設立大会/栃木
憲法9条の堅持を訴える「佐野九条の会」の設立大会が8日、佐野市戸奈良町の田沼中央公民館で開かれ、市民約160人が参加した。
作家の井上ひさしさん、大江健三郎さん、哲学者の梅原猛さんらが昨年6月、「九条の会」として、改憲阻止、護憲勢力の連帯を訴えるアピールを発表して以来、全国各地で賛同者による地方組織や職域組織が生まれている。同市でも今年4月から、市内の有志が呼び掛け人となり、設立準備を続けてきた。
設立大会では、代表に吉川芳郎さん(81)=佐野市富岡町=を選出。「激動する世界に9条を輝かせよう」などとする大会アピールを採択した。
第二次大戦で、勤務地の旧満州で現地召集され、3年間のシベリア抑留も経験した吉川代表は「9条は多くの犠牲者の生命を代償に得た貴重な財産。戦争の体験者が少なくなり、悲惨さを知らない世代が改憲を論じている。改憲に向けた国民投票まで論議される現在の国会の現状に危機感を抱いている」と話した。【太田穣】
[毎日新聞 2005年10月09日12時28分]
九条の会:県内21番目、廿日市で結成 200人参加、「体を張って守ろう」/広島
世界中で武力行使が続き、国内では改憲の動きが進んでいる今こそ憲法9条を守ろうと、市民グループ「九条の会・はつかいち」の結成集会が8日、廿日市市本町の市商工保健会館であった。県内では21番目の「九条の会」で、約200人が参加した。
集会では、「核兵器廃絶をめざすヒロシマの会」の森滝春子・共同代表(66)が講演。湾岸戦争(91年)やイラク戦争(03年)で米国が使用した劣化ウラン弾の深刻な影響を報告し、「放射能は、攻撃する側もされる側もすべての人を犠牲にする。イラクに派遣されている自衛隊を毎日心配している」と訴えた。
また「九条の会」事務局長の小森陽一・東京大教授は「憲法9条は理想論だと言われる。だが、現実に60年間、国の命令で戦争に行かされることはなかった。子どもにも同じ状況を残したいと素直に思う。体を張って9条を守ろう」と話した。【大沢瑞季】
[毎日新聞 2005年10月09日15時25分]
〔朝刊早採り〕改憲反対 「九条の会」メンバーらが交流集会
憲法9条改正に反対する県内各地の「九条の会」メンバーらの交流集会が8日、熊本市水前寺の水前寺共済会館であり、グループ間の連携を深め、各地域で運動を活発に進めることなどを確認した。
「くまもと九条の会」(千場茂勝筆頭代表委員)が発足1年を迎えるのを機に、運動拡大をめざして企画。県内各地で活動する約40団体から約120人が参加した。
憲法9条などについて考える記録映画「日本国憲法」(ジャン・ユンカーマン監督)を観賞した後、4グループの代表が活動報告。「市町単位で組織づくりをめざしているが、いかに若者へ運動を広げるかが課題」(あまくさ九条の会)「憲法九条は命にかかわる問題。地域に根差した活動をしたい」(むさし九条の会)などと述べた。
参加者からは「改憲に向けた動きが加速しており、力を合わせて憲法を守らなければならない」などの意見が出た。
意見交換の後、署名活動に力を入れ、小中学校区単位で組織づくりを始めることなどを確認した。
「くまもと九条の会」と「全国九条の会」は11月22日、作家の小田実氏や漫画家の石坂啓氏らを招いて、県立劇場で講演会を開く。(中山智雄)[熊本日日新聞 2005年10月8日 22:19]
「九十九島9条&99条の会」 8日佐世保市で結成宣言
【長崎】 戦争放棄や戦力不保持を定めた9条をはじめとする日本国憲法の改正論議が高まる中、県北地域の大学教授や牧師ら9人が呼びかけ人となって8日、「九十九島9条&99条の会」を発足させる。同日午後6時から、同市三浦町のアルカスSASEBOで「記念の夕べ」を開催する。
同会は、作家の井上ひさし氏や大江健三郎氏ら9人の文化人が「憲法九条を輝かせたい」と、昨年6月に設立した「九条の会」に賛同し、結成を決めた。全国や県内各地でも同様の会が立ち上がっている。
呼びかけ人は、山北眞由美・県子ども劇場連絡会代表理事、川原紀美雄・県立大教授、佐世保空襲遺族会の岩村秀雄会長ら。山北さんは「憲法九条に加え、国会議員らに憲法尊重・擁護の義務を定めた九九条にも目を向けてほしい」と主張している。
約120人が賛同を表明しているといい、「戦後60年の節目に、基地の街から9条を世界に広めよう」とさらに賛同者を募っている。
「記念の夕べ」では、結成宣言の後、大田堯・東京大名誉教授が「子どもたちとの未来へ向けて―基本的人権と教育」と題して記念講演する。参加費千円(高校生以下は無料)。[西日本新聞 10月7日2時7分更新]
平和のための戦争展:平和憲法の大切さ訴え 劇作家・井上ひさしさんが講演/福岡
平和の大切さを次世代に訴える「2005平和のための戦争展」(同実行委員会主催)が2日、八幡東区の八幡市民会館で開かれ、劇作家で「九条の会」呼びかけ人の井上ひさしさんが「非武装平和主義は無力か」のテーマで講演した。
約1000人の聴衆を前に井上さんは、憲法の性格を歴史的に解説する中で「民主主義下の憲法は、主権者である国民がその時の政権に『これこれをしちゃいけません』と出す命令です。憲法を『守る』という言葉は実は誤りで、私たちは政治家や官僚に憲法を『守らせ』なければならないのです」と述べた。
さらに、アフガン戦争やイラク戦争の発端が日中戦争と似ていると指摘し「政府が、行動を起こすための理由を作り、仮想敵をこしらえて『敵だ、やっつけろ』と言い始めたら危ない。そのために憲法を変えるなんて僕は絶対いやです」と強調。「紙片1枚で戦争に行かされるのは普通の人たち。これをもう一度繰り返そうなんて正気の沙汰(さた)ではない」と、平和憲法を守ることの大切さを訴えた。【戸嶋誠司】
[毎日新聞北九州版 10月3日朝刊]