小泉首相の靖国参拝について、米国務省のマコーマック報道官が「アジア地域の敏感性と懸念については誰もが理解している」と指摘。
米国務省、日中韓「対話で懸念解消を」
【ワシントン=秋田浩之】マコーマック米国務省報道官は17日の記者会見で、小泉純一郎首相の靖国神社参拝に中韓が反発を強めていることについて「懸念を抱く国々が日本政府と協力し、対話と友好の精神であらゆる懸念を解消するよう希望する」と語り、対話による緊張緩和を促した。同時に日本周辺諸国の「懸念の根拠は理解している」とも言明した。
首相による靖国神社参拝に関連して米政府が公式見解を示したのは初めて。参拝への論評を避ける一方、中韓の懸念にも一定の理解を示すことでバランスをとった格好だ。
報道官は「アジア地域の敏感性と懸念については誰もが理解している」と指摘。ただ「(日本の周辺諸国が)具体的にどのような懸念を抱いているのかについては各国の説明に委ねたい。歴史はよく知られていると思う」と述べるにとどめた。[NIKKEI NET 2005/10/18 13:01]