入江昭『歴史を学ぶと言うこと』

入江昣??津??を妣??と言うこと』(講談社現代新書)

アメリカ外交史の泰斗・入江昭氏が、自分がどんなふうに歴史を学び、研究を志してきたかをふり返った一冊です。入江昭氏というと、1953年にアメリカに留学し、その後、ハーヴァード大学の大学院に進み、日本人ながらアメリカ外交史の研究者として、長くシカゴ大学、ハーヴァード大学などで教鞭とってこられた方です。
全体は3部構成。第1部「歴史と出会う」は、入江氏がどんなふうに歴史と出会い、どういうきっかけでアメリカへ留学することになったのかから始まって、大学院での修業時代、教職を求めてアメリカ大陸を西へ東へと渡り歩いたことなど、その半生をふり返っています。第2部では、「歴史研究の軌跡」と題して、入江氏の研究のあゆみを紹介。第3部「過去と現在のつながり」では、歴史を学ぶとはどういうことか、歴史認識とは何かなど、入江流歴史観を論じています。
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