昨日の新日本フィルハーモニー交響楽団第393回定期演奏会は、ロシアン・プログラム。この日の目玉は、日本初演のロクシンの交響曲第1番。
- ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番 ニ短調 作品30
- ロクシン:交響曲第1番「レクイエム」
ロクシン?なんて思いながら会場に行ったのですが、プログラム・ノーツによれば、1920年生まれのロクシンはモスクワ音楽院の卒業制作として発表したボードレールによる3つの管弦楽歌曲が「国の美学に反するとソ連作曲家同盟から批判」されたそうな。さらに、雪解け後には、ショスタコーヴィッチがその才能に驚嘆したらしいが、「仲間を秘密警察に売った」として自由主義者サークルからも排除され、結局、1987年に不遇のままこの世を去ることになったという。結局、2002年になって、彼が大戦中の強制収容所の犠牲者に捧げた作品がモスクワで演奏されたのが話題となり、ようやく注目され始めたということです。
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