「毎日新聞」13日付が、「シュワブ沿岸に軍港 日米検討」と報道。
沖縄県名護市の米軍キャンプ・シュワブ沿岸部に建設するとされた新施設の北側を軍港にするということらしい。もともと普天間飛行場のヘリ部隊の代替施設とされていたのが、滑走路は1800メートルへ延長。それに軍港もつけりゃあ、もう立派な、いつでも出撃OKの最新鋭基地じゃないですか!
「負担軽減」の名目で、新基地を増強するなんて、卑怯ですよ。
米軍再編:シュワブ沿岸に軍港 日米検討、地元の反発必至(毎日新聞)
米軍再編:シュワブ沿岸に軍港 日米検討、地元の反発必至
日米両政府が、キャンプ・シュワブ沿岸部(沖縄県名護市)に建設することで合意した普天間飛行場(宜野湾市)の代替施設をめぐり、施設内の一部を軍港化する方向で検討していることが12日、明らかになった。那覇港湾施設(那覇市)など県中・南部に位置する既存の軍港が持つ機能の移転が念頭に置かれている。空港機能に加え、港湾施設も整備されれば、シュワブ沿岸部は米軍機能が集中する一大拠点となる。県北部への負担集中がさらに進むことになり、地元の反発は必至とみられる。
日米両政府は先月29日の日米安全保障協議委員会(2プラス2)でまとめた在日米軍再編協議の中間報告で、普天間のシュワブ沿岸部への移設を正式合意した。代替施設は、辺野古崎を北東の大浦湾から南西に突き抜ける形で1800メートル(滑走路1500メートル)規模の空港施設を建設。北側に隣接して海に張り出す形で、格納庫や整備施設などの敷地を整備する。
新たに軍港化の検討の対象となっているのは、この海に張り出す部分の岸壁約600メートル。海底は急斜面でふ頭に想定される海域の水深は30メートル近くあり、しゅんせつ工事の必要はないという。また、国の天然記念動物・ジュゴンのエサとなる藻場があるのは辺野古崎の反対側。日本政府筋は「港湾施設を建設しても環境面への影響は大きくない」としている。
中間報告は、嘉手納飛行場(嘉手納町など)以南の基地返還の実現も盛り込んだ。基地の具体名は明記されなかったものの、日米両政府は、那覇港湾施設や牧港補給地区(浦添市)などの全面返還を前提に協議を進めている。
これらの基地が担ってきた(1)高速輸送艦による海兵隊員や物資の輸送(2)補給物資や装備の備蓄??といった機能を県内移転するのが米側の大きな狙いだ。日本側も「人口が集中する県中・南部の基地の返還が優先事項」(防衛庁幹部)との姿勢を取っていることから、シュワブ沿岸部の一部軍港化が実現に向けて一気に動き出した形だ。
しかし、県中・南部の基地が整理・縮小される半面、隣接するキャンプ・ハンセンと合わせて歩兵・砲兵部隊の訓練、ヘリコプターによる輸送、海上輸送がこの地域に集中することになる。シュワブ沿岸部への普天間移転そのものへの反発が大きい中、さらに地元との調整が必要になる。【古本陽荘】
[毎日新聞 2005年11月13日 3時00分]
いちおう防衛次官は否定して見せてますが、現段階の「案」に入ってないだけで、これから「入れましょうか」という議論が始まるだけなのかも…。
那覇軍港移設、合意案にない シュワブ沿岸部で防衛次官(琉球新報)
那覇軍港移設、合意案にない シュワブ沿岸部で防衛次官
[琉球新報 2005-11-15 9:23:00]【東京】普天間飛行場の移設先として日米が合意したキャンプ・シュワブ沿岸部の埋め立て地に、那覇軍港や牧港補給地区(キャンプ・キンザー)の機能を移転する―との一部報道について守屋武昌防衛事務次官は14日の定例記者会見で「合意案は普天間の移設だけの議論だった。普天間以外は合意案の中に入っていない」と否定した。
今週発足する米軍再編関係六閣僚の会合については、在沖海兵隊のグアム移転の財政支援のほか、普天間や嘉手納以南の米軍基地返還に伴う跡地利用についても議論の対象になるとの見通しを示した。
今回の再編案に対し、世論調査で県民の反発が強いことについては「沖縄は大戦で多くの犠牲があり、戦後も長く米国統治下に置かれ、復帰後も米軍が過度に集中し、基地問題でずっと厳しい環境下にあった。できるだけ早く基地の負担から解放されたいとの思いは認識しており、再編の中心課題として取り組んだ。合意内容を理解してもらうよう精力的に説明したい」と述べ、今後も説得を続ける考えを示した。