26日月曜日、サントリーホールで「都響スペシャル」第九のコンサートを聴いてきました。プログラムは以下の通り。エグモント序曲が短いので、休憩なしで、第九に入りました。
ベートーヴェン:「エグモント」序曲 op.84
ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調 op.125 「合唱付き」
それにしても、第九って、やっぱり不思議な曲ですね。散々聴いているはずなのに、やっぱりこの時期は第九を聴かないと一年が終わった気がしません。(^_^;)
この演奏会の前後はほんとにめちゃくちゃ忙しく、ぎりぎりまで、演奏会をパスしようかどうしようか迷ったのですが、聴きに行って良かった。仕事の忙しさもすっかり忘れて、たっぷり音楽を楽しませていただきました。
まず1曲目のエグモント序曲。出だしから、緊迫感のある演奏で、観客をぐっと引きつけ、わずか8分の間に、十分人生とか運命とか言うものを感じさせるところへ引っ張っていってくれました。世の第九演奏会のなかには、ヴィヴァルディの「四季」と第九という、よう分からんプログラムもありますが、今日のプログラムは、非常にまっとうなもの。1曲目自身を楽しむともに、自然と、第九を聴く「耳」がお客さんのなかにできるようにできています。やっぱり、演奏会のプログラムはこういうのじゃないと。
そして休憩なしに後半の第九へ。この日は、合唱団は舞台の上に陣取る形で、総勢約70人。舞台後ろのいわゆるP席に合唱団を載せる場合とくらべると小人数ですが、その代わりというべきか、合唱の歌詞が非常にはっきりと聞こえ、メリハリのあるクリアな歌声を楽しませていただきました。もちろんドイツ語なので、「歌詞が分かる」というわけにはいきませんが、しかし、やっぱり歌詞がはっきりと聞こえる、というのは非常に重要なことだと思いました。
小泉和裕&都響の演奏は、至ってオーソドックスという感じでしたが、安心して聴いていられるし、普段クラシックのコンサートに足を運ばないような人にも、素直に第九の魅力が満喫できる演奏だったのではないでしょうか。
ソロでは、バリトンの福島明也氏が印象に残りました。往々にして声量不足で声が届かないことがありますが、福島氏の声はとても良く聞こえました。それに比べると、ソプラノの澤畑さんは、期待していったのですが、さすがに連日の第九でお疲れ気味?だったのでしょうか、高音のひねり出すようなところがあって、際どかったなぁ…などと思ってしまいました。
演奏会が終わって、オケがはけたあと、合唱団が舞台を降りるときに、もう一度拍手が起こっていましたが、僕もまったく同じ気持ちでした。
今年通算28回目のコンサート。お疲れ様でした。m(_’_)m
【演奏会情報】指揮:小泉和裕/ソプラノ:澤畑恵美/メゾ・ソプラノ:手嶋眞佐子/テノール:福井敬/バリトン:福島明也/合唱:二期会合唱団/合唱指揮:城谷正博/ソロ・コンサートマスター:矢部達哉/サントリーホール、19時開演
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