アメリカのイラク戦争とその後駐留のためにかかった経費は、2兆ドル(日本円で230兆円)にのぼる、と、ノーベル経済学賞受賞者のスティグリッツ氏らが試算。
イラク戦費は230兆円 ノーベル賞学者ら推計
[共同通信 2006年 1月10日 (火) 18:20]【ワシントン10日共同】イラク戦争とその後の米軍駐留にかかるコストは、約2200人の米兵死者の遺族への支払いや、約1万6000人の負傷兵の手当てなどを含め、最大で計2兆ドル(約230兆円)に上るとする研究をコロンビア大のスティグリッツ氏らがまとめた。ロイター通信が9日伝えた。
同氏はクリントン政権で大統領経済諮問委員長を務め、2001年のノーベル経済学賞の受賞者。イラクの戦費がブッシュ政権の当初の見通しを大きく上回り、長期的に米社会や経済の重荷となりかねないことを浮き彫りにした格好だ。
研究はイラク戦争による米国の経済成長の鈍化などの影響も考慮し、過去の戦争の例を参考に推計した。今後のイラク駐留については部隊の規模が縮小しながらも10年まで続くと仮定した。
イラク戦費に関しては、政府高官が1000億?2000億ドルと見積もったのに対し、開戦前の02年末に当時のダニエルズ行政管理予算局長が高過ぎると指摘していた。