輸入が再開されたばかりの米国産牛肉ですが、成田空港に到着した牛肉の中から、危険部位の脊柱が混入していたことが発見されました。
今回は脊柱が見つかったため、危険部位の除去がきちんとおこなわれていなかったことが分かりましたが、脊柱が混入していないからといって、危険部位が確実に除去されているとは限りません。あらためて、米国産牛肉の輸入再開を認めた食品安全委員会の「条件」なるものの信頼性が問われます。
輸入米国産牛肉に危険部位混入
中川農相は20日夕の記者会見で、成田空港に到着した米国産牛肉に、除去が義務づけられている特定危険部位(SRM)の脊柱(せきちゅう)が混入していたと発表した。
昨年12月に再開された米国・カナダ産牛肉の輸入は、SRMの除去などを前提にしている。
農相は「脊柱が入っていたとすれば、重大な問題。確認されれば輸入停止もありうる」と述べ、再開されたばかりの米国産牛肉の輸入を再び禁止する可能性を示唆した。(2006年1月20日18時43分 読売新聞)
米国産牛肉輸入、再び全面停止へ
政府は、アメリカ産牛肉の輸入を再び、全面的に停止する方針を決めました。
これは中川農林水産大臣が小泉総理に電話で報告して了承を得たものです。
この中で中川大臣は「国民の食に対する安心を確保することが大事だ。アメリカにしっかりした対応を求める」と説明。小泉総理も了承したということです。
この問題は、成田空港の検疫所に到着したアメリカ産牛肉の中にBSEの病原体がたまりやすい危険部位とされるせき柱が含まれていたことが、20日になって判明したものです。
せき柱は日米両国の協議で輸入が禁止されていることから、農水省と厚生労働省などが対応を協議して決めたものです。[TBSニュース 20日19:31]