2・11集会のあと、恵比寿の東京写真美術館へ行き、「写真展・岡本太郎の視線」を見てきました。
岡本太郎の写真展といいつつ、Part1は、岡本が初めて渡仏した1930年代に交流のあった写真家(当然、ヨーロッパの)の写真が並べられているだけなので、ここはぱらぱらっと眺めて、さっさとPart2へ。
Part2では、1950年代末に『藝術新潮』の「藝術風土記」にのったものを中心に岡本の作品が展示されています。面白いのは、それとともに、コンタクトプリントが、非常にでっかく引き延ばされて展示されていることです。岡本がどんなふうにシャッターを切っていったかが分かるので、興味深く見ました。でも実際には、展示されたコンタクトがフィルム1本分しかなかったので、イマイチ、岡本が何をどうとらえてシャッターを切っていったか、よく分からなかったのですが…。(^_^;)
Part3は、岡本敏子さんとの関わりを含めた展示。岡本敏子さんは、岡本太郎の秘書・養女として、作品の管理・収集に努められてきました。今日、岡本太郎の作品が注目される上で、その役割は非常に大であり、その熱意には大いに敬意を払わなければなりません。しかし、敏子さんも亡くなり、そろそろ敏子さんの目を通した「岡本太郎像」とは違った、岡本太郎を考えてもよいのではないか。そんな気がしたのも事実です。
ちなみに、この写真展のチラシ(A2判4ツ折り)は、絶対“お持ち帰り”お薦めです。開くと、岡本太郎『忘れられた日本〈沖縄文化論〉』(1961年)の代表作「久高のろ」がA2判いっぱいに印刷されています。
【写真展情報】テーマ:写真展 岡本太郎の視線/会場:東京都写真美術館/期間:2005年12月24日(土)?2006年2月18日(土)/主催:東京都写真美術館、読売新聞東京本社、美術館連絡協議会/協力:岡本太郎記念現代芸術振興財団、岡本太郎記念館、川崎市岡本太郎美術館/協賛:花王、写真弘社