「産経新聞」によれば、「つくる会」の八木秀次前会長解任問題をめぐって、北海道支部が解任を白紙に戻すよう要望書を送ったとのこと。さらに、8日に開かれた近畿2府4県の支部幹部の会議でも批判が続出したとか。ということで、「つくる会」のごたごたは、まだまだ続きそうです。
つくる会 北海道支部が反旗/前会長解任 白紙化を要望
[産経新聞 2006年3月9日付朝刊]新しい歴史教科書をつくる会の八木秀次前会長らが解任された問題で、同会の北海道内の全3支部(札幌、道北、道東)は8日、解任を白紙に戻すよう求める要望書をまとめ、種子島経会長に送った。
つくる会は先月27日の理事会で八木前会長、藤岡信勝前副会長、宮崎正治前事務局長を解任し、種子島会長を選任したが、藤岡氏は2日後に「会長補佐」に就任し事実上復権していた。
要望書は、このままでは運動継続は困難だとして、昨年の教科書採択の総括を優先させ「会の体制は採択戦を行った当時に回復すること」などと原状回復を求めている。
一方、種子島会長と藤岡会長補佐は8日、大阪市内で開かれた近畿2府4県の支部幹部の会議で内紛の経緯を説明した。支部幹部からは内紛への厳しい批判があり、種子島会長は八木前会長らとの関係修復を約束した。
つくる会は11日、12日の両日、東京都内で全国の支部長らを集めた会議を開くが、支部の動き次第では執行部は厳しい局面に立たされそうだ。
ところで、「つくる会」のごたごたについて、想像力をたくましくして、邪推or憶測してみました。
まず、西尾氏がいうところの「四人組」(内田智、新田均、勝岡寛治、松浦光修の4氏)+八木秀次氏で5人。これを仮に<八木派>としておきす。
これに反対するのが<藤岡派>。これは、八木「解任」に賛成した種子島経、九里幾久雄、高池勝彦、田久保忠衛、福地惇、吉永潤の6氏+藤岡信勝氏本人で、7人いることになります。ただし、議長選挙の時は田久保氏が暫定議長であり、その後は藤岡氏が議長だったので、投票行動では6票になります。
そして、八木解任決議のときに棄権した遠藤浩一、高森明勅、福田逸の3氏が<中間派>ということになるのでしょう。
で、最初の議長選挙の時および宮崎事務局長解任動議の採決の時には、<中間派>が割れて、<藤岡派>に2人、<八木派>に1人がついて、<藤岡派>8票、<八木派>6票になったのでしょう。議長選挙と宮崎解任動議の票数が同じということは、ここまでは、たぶん<藤岡派>の事前の票読み通りだったのだと思います。
そのあと、<八木派>から藤岡副会長解任動議が出され、それが賛成7、反対4、棄権3で可決されました。これは、ひょっとしたら<藤岡派>は予測していなかったのかも知れません。このときは、<中間派>のうち2人が藤岡解任に賛成し、<藤岡派>から2人が棄権に回ったのだろうと思われます(それが誰かは分かりませんが)。
ということで、とりあえず<藤岡派>は、種子島氏を会長に据えることに成功し、執行部を握った訳です。しかし、西尾氏がいうように、<八木派>の背後には「日本会議」がいて、「つくる会」の地方組織の実体は「日本会議」と重なるため、産経の記事のように、地方支部からの巻き返しにあっている、ということでしょう。
以上は、まったくの憶測です。はい、ご苦労さまでした。(^_^;)