岩国市の住民投票の結果ばかりに気をとられていましたが、この住民投票を実施するにあたっての岩国市長さんの緊急声明というのを読んでみると、これがとても良い内容なのです。
市長緊急声明?あなたが選ぶ岩国の未来?
こんどの住民投票をめぐって、「国のやることに対する法的拘束力がない」「たんなる人気取り」「反対だけでは政府と交渉できない」など、いろいろ言われましたが、市長の緊急声明を読んでみると、こういう疑問にちゃんと答えているので、あらためて感心しました。
とくに、「反対が多数の場合」について、「今回の移駐案の撤回を求めた上で、厚木基地周辺住民の負担軽減の方策を国全体で検討するよう要請する」としているのは立派。たんに「基地に来て欲しくない」などという“地域エゴ”でなく、地域・地方政治の現場から米軍基地のあり方を国民的に議論しようという、なかなか重要な問題提起。住民投票の成功を祝うとともに、この問題を私たちも考えないといけないということです。もちろん、米軍基地を自明の前提とするのではなく。
市長緊急声明
?あなたが選ぶ岩国の未来?
3.12 住民投票私の誓い
市民の意思はすべてに優先します。私は、住民投票の結果を尊重し、誠意を持って国と交渉することを固く誓います。
- 賛成が多数の場合 受け入れを前提に、騒音負担の軽減などを要請する。
- 反対が多数の場合 今回の移駐案の撤回を求めた上で、厚木基地周辺住民の負担軽減の方策を国全体で検討するよう要請する。
重い責任
投票率が50%を割れば、住民投票は無効になります。全国的に注目される中、岩国市民として恥ずかしい思いをすることになり、基地問題にも歯止めがきかなくなります。もちろん、私の責任は大変重く、これからの市政運営も極めて困難になります。ラスト・チャンス
国が決めたことであっても、市民として意見を言うことに遠慮はいりません。
自らの意思で、岩国の未来を選ぶことができる、かけがえのない機会です。
空母艦載機移駐案の受け入れに賛成か反対、どちらでもかまいません。
必ず!投票に行って下さい。
あなたの声を国に届ける最後のチャンスです!平成18年3月5日
岩国市長 井原勝介