ペルー大統領選挙は、左派「ペルーのための連合」のオジャンタ・ウマラ候補と中道左派のアラン・ガルシア候補(元大統領)との決選投票となることが明らかに。
1回目の投票では、ウマラ候補が第1位(30.62%)、2位がガルシア候補(24.3%)で、中道右派のルルデス・フロレス候補は23.8%で3位に。フロレス候補が第2位だと、決選投票でのウマラ候補の当選は確実と言われていましたが、左派系同士の決選投票となって、はたしてどうなるのでしょう?
ペルー大統領選、ウマラ氏とガルシア氏の争い(朝日新聞)
ウマラ、ガルシア両氏の決選投票に(読売新聞)
ペルー大統領選、ウマラ氏とガルシア氏の争い
[asahi.com 2006年05月04日21時42分]ペルー大統領選について、同国の中央選管は3日、民族主義色の強い左派のウマラ元陸軍中佐(43)と中道左派のガルシア元大統領(56)が決選投票への進出を決めた、と発表した。投票日は6月4日。反米姿勢を掲げ、キューバ、ボリビアと連携しているベネズエラのチャベス大統領がウマラ氏支持を公言しており、左派系候補2人の戦いは、南米の政治情勢にも大きな影響を与えそうだ。
中央選管によると、3日までにほぼ開票が終了し、ウマラ氏が30.7%、ガルシア氏が24.3%の票を得た。中道右派の女性候補、フロレス弁護士は、ガルシア氏と約6万4000票の差がつき、この日、敗北を認めた。
4月末に発表された世論調査では、ガルシア氏支持が43%、ウマラ氏支持が37%で、決選投票ではガルシア氏が逆転勝利する可能性がある。
これまでフロレス氏を支持してきた財界は、資源の国家管理や対米自由貿易協定(FTA)の見直しを掲げるウマラ氏を警戒視する。
一方で、政権を担った85年から90年に年7000%を超すインフレを招き、左翼ゲリラのテロ対策にも失敗したガルシア氏に警戒感を抱く国民も多い。
ウマラ、ガルシア両氏の決選投票に…ペルー大統領選
[2006年5月4日19時11分 読売新聞]【サントドミンゴ(ドミニカ共和国)=中島慎一郎】6月4日に予定されるペルー大統領選決選投票は、左派「ペルーのための連合」のオジャンタ・ウマラ候補(43)と中道左派アプラ党のアラン・ガルシア元大統領(56)との間で争われることが3日、決まった。
このため、“左傾化”の進む中南米でまた「左の政権」が誕生することが確実となった。
中央選管が同日発表した、開票率99.98%の集計結果で、ウマラ候補は30.62%、ガルシア候補は24.3%をそれぞれ得票。2位を争っていた中道右派、国民統合のルルデス・フロレス代表(46)は23.8%と伸びず、敗北を認めた。
ウマラ候補はフジモリ政権時代に反乱を率いた元陸軍中佐で、民族主義者でもある。対米自由貿易協定(FTA)の見直しや鉱物資源開発への多国籍企業参画の見直しなどを公約に掲げる。「(自分は)反米主義者ではない」と主張しつつ、「反米・左派」のベネズエラのチャベス大統領やボリビアのモラレス大統領と親密な関係を築いている。
一方、ガルシア候補も米国流の新自由主義経済政策には慎重な姿勢を示し、貧困対策や農業支援などを主要な公約としている。
4月下旬に実施された民間の世論調査結果によるとガルシア候補が支持率43%で、ウマラ候補を6ポイント上回っている。フロレス陣営や4位のフジモリ派の支持層を巡る、激しい争奪戦が繰り広げられている。