仕事も終わったので、今日から僕の連休。夕方から“映画でも…”と新宿まで出かけてみましたが、やっぱり連休中、新宿の街は人だかり。映画館は満席でした。(^_^;) (今年5本目)
コンピュータで一財産を築いた主人公ドン・ジョンストン(ビル・マーレイ)は、一緒に暮らしていたシェリー(ジュリー・デルピー)にふられてしまう。そこに、ピンクの封筒に入った手紙が届く。手紙には「あなたには息子がいて、もうすぐ19歳になる」と書かれていた。俺に息子? 気乗りのしないドンは、隣家の友人ウィンストン(ジェフリー・ライト)に促されて、20年前に付き合っていた4人の女性を訪ねてまわる旅に出かける…。
というわけで、ドンの訪ねる元カノを演じるのが、シャロン・ストーン(ローラ役)、フランセス・コンロイ(ドーラ役)、ジェシカ・ラング(カルメン・マーコウ博士役)、ティルダ・スウィントン(ペニー役)という豪華な女優陣。といっても、シャロン・ストーンも、もはや「氷の微笑」のあの輝きはありませんけどね。(^_^;)
息子がいるかどうか半信半疑のまま、ウィンストンのたてた計画に従って、律儀に元カノを訪ねて回るのだけれども、20年ぶりに会って、どう切り出したものか実にばつが悪そうに、ぎこちなくしているドンの様子が、昔はもてかもしれないけれど、今となってはさえない中年独身男そのもので、なかなか笑えます。
それにしても、20年前に付き合っていた女性の名前がたちどころに出てくるというのが、そもそも凄い! やっぱり、それだけマメじゃないと、“女ったらし”はできないということですかねぇ。
それから、元カノも豪華だけれど、その途中でドンが出会う女性たちになぜかモテモテの雰囲気のダン。ローラの娘ロリータ、カルメン・マーコウ博士のアシスタント(クロエ・セヴィニー)、そしてドンが最後に立ち寄った花屋の女性店員と、彼女たちもなかなか魅力的なのです。(^_^;)
あと、ドンに届いた手紙は封筒がピンクなだけでなく、ピンクの便箋に赤でタイプライターしたもの。ということで、ピンク色がこの映画のポイントになっています。また、元カノの家を訪ねてみると、バスケットボールのゴールポストがあったりして、ドンがそれを見上げて「ひょっとして、息子がいるのか」などと思ってみたりするあたりも、なかなか細工が細かいと思いました。
ところで、結局、ドンには息子はいたのか? ピンクの手紙を出したのは誰だったのか? 何となく分かったような分からないような、曖昧なまま、映画は終わってしまいますが、そういう謎解き的な部分は、実はこの作品にとってはどうでもいいことなのでしょう。元カノと別れてからの20年に、相手の女性の側にもいろんな人生があって、家族がいたりいなかったりして、それがかえってドン・ジョンストンに人生を考え直させることになったのかな? しかし、あの結末からすると、彼は、そう簡単に独身生活を手放しそうにないなと思ったのですが…。何にせよ、中年独身男の悲哀がたっぷりの作品です。
【映画情報】監督・脚本:ジム・ジャームッシュ/出演:ビル・マーレイ、シャロン・ストーン、フランセス・コンロイ、ジェシカ・ラング、ティルダ・スウィントン、ジュリー・デルピー、マーク・ウェーバー、クロエ・セヴィニー/2005年、アメリカ
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TBありがとうございました。
悲哀漂うビル・マーレイがよかったです。
そして、未だに若い女性にもモテちゃう役だったりするんですよね。
元彼女たちは 濃かったです・・・。
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TB、ありがとうございます。
ぼくも悲哀たっぷりのビル・マーレイにノック・アウトされました。
それにしても彼はジャージがよく似合う・・・(笑)。
個人的には、花屋の娘さんが気になります(笑)。
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