東洋大学の調査で、今年の新入生の「大学生活で力を入れて取り組みたいこと」のトップが勉強(81%)、また資格取得も49%を占めたそうです。
「真面目になった」という評価も可能ですが、むしろ大学1年のときから就職への不安にあおられているという部分もあるのではないでしょうか。
<新入生調査>大学生活はバイトより勉強・資格取得が大事(毎日新聞)
<新入生調査>大学生活はバイトより勉強・資格取得が大事
[毎日新聞 6月3日10時28分更新]「ゆとり世代」はアルバイトより勉強や資格取得が大事――。東洋大が今春の新入生を対象に行ったアンケート調査からそんな傾向が浮かんだ。バイトやサークル活動の比重が高かった9年前の調査結果から一変し、学生気質も様変わりしたようだ。
調査対象となった新入生(約7400人)の約8割は、「ゆとり教育」で知られる学習指導要領で高校3年間を学んだ。そのうちの約2800人が回答した。
現行指導要領について感想を尋ねると、約7割が「制度として間違い」「他世代に比べて損」と否定的な回答。学生の学力低下についても約9割が「低下していると思う」と答えた。
大学生活で力を入れて取り組みたいことを尋ねた質問(複数回答)では、1位は勉強で81%と圧倒的に多く、次いで部・サークル(51%)▽資格取得(49%)▽友人・恋人づくり(45%)と続き、アルバイトは31%で5位だった。9年前の調査でトップは部・サークル(62%)で、2位がアルバイト(55%)、次いで勉強(34%)、資格取得(31%)という順。アルバイトが下がった一方、勉強と資格取得の人気がぐんと上昇した。
同大は「講義への出席率が向上し、成績評価への関心度が高まっているほか、休講に伴い補講を求める要望も増えている」とまじめな学生の増加傾向を指摘する。さらに「大学が大衆化する中で、(毎日登校する)小中高と同様な『学校化』の表れ」と分析している。【長尾真輔】
ところで「学校化」現象ですが、20年ほど前に、恩師の佐々木先生が、教養の授業で、「土曜日の午後に補講をやったのに学生がちゃんと出席する」といって驚いていたことを思い出します。大学の授業に、高校日本史の学習参考書を持ち込む学生がいる、「俺の講義を、そんなので分かると思ってるのかねぇ」と嘆いていたこととあわせて、あのころよく話題になりました。