「骨太方針」での明示を見送っても

消費税増税の時期や上げ幅について、来年の参院選で争点にならないように、「骨太の方針」への明示を先送り。
しかし他方で、社会保障の財源を理由に「消費税増税は必要だ」の発言は繰り返されています。こんどは谷垣財務相。

消費税の上げ幅・時期、明示は避ける 骨太の方針(朝日新聞)
谷垣氏、社会保障費財源は消費税増税(TBS News-i)

消費税の上げ幅・時期、明示は避ける 骨太の方針
[asahi.com 2006年06月25日06時01分]

 政府が7月上旬にまとめる「経済財政運営の基本方針(骨太の方針)」は、焦点だった消費税について引き上げ時期や上げ幅を明示しない見通しとなった。自民党の財政改革研究会(会長・中川秀直政調会長)の歳出・歳入一体改革案が、増税の必要性にふれつつも消費税への言及を避け、党税制調査会幹部も基本的に了承する意向を示したためだ。これで今年の骨太の方針は歳出削減策が中心となり、消費税など歳入面の具体策は来夏の参院選以降に先送りされそうだ。
 今年の骨太の方針の最大テーマである歳出・歳入一体改革は、2011年度に基礎的財政収支を黒字化するために必要な財源16兆5000億円のうち、10兆円超を歳出削減でまかない、足りない分を増税などの歳入増で対応する方向で検討されている。
 これに関し自民党が23日示した改革案は、歳出削減を進めても財源不足を埋められない場合について「歳入改革による増収措置で対応する」と増税の必要性を打ち出した。ただ、その増収措置は「特定の税率引き上げに直結するものではなく、今後の経済・税収動向、歳出改革の進捗(しんちょく)状況などによって変動する」とし、消費税を含む増税の判断を先送りする考えを示した。消費税の具体的な論議は来年の参院選に悪影響が出る、との懸念が党内に強いことを配慮したとみられる。
 骨太の方針の中身を検討する政府・与党の「財政・経済一体改革会議」の実務者協議会はこの案を了承。自民党税調幹部も「基本的にはいい」との意向を示した。
 歳入改革についてどのように書き込むかについては今後、自民党税調が議論する。

谷垣氏、社会保障費財源は消費税増税
[TBS News-i 更新時間:2006年06月25日(日) 01時12分]

 ポスト小泉候補の一人に挙げられる谷垣財務大臣は講演で、将来的に不足が予想される社会保障費のためには増税は避けられないと指摘しました。
 「社会保障というと消費税なのではないかなあ、とおっしゃる方が多いのではないかと思います」(谷垣禎一 財務相)
 さらに谷垣大臣は、その際の財源は消費税が望ましいという認識を改めて示しました。そして、「国と国民の間の信頼関係が大事だ」と述べて、国民への十分な説明が重要だという考えを強調しました。(24日20:24)

法案提出「07年が一番」 消費税引き上げで谷垣財務相(朝日新聞)

法案提出「07年が一番」 消費税引き上げで谷垣財務相
[asahi.cpm 2006年06月25日20時06分]

 谷垣財務相は25日、テレビ朝日の番組で、消費税率引き上げを含む税制改正法案の提出時期について「09年度に基礎年金の国庫負担を2分の1にする財源がいる。放っておいたら、安心できる年金にならない。(法案提出は)07年が一番いい」と述べるとともに、引き上げ幅は最低3%必要になるとの見通しを示した。
 消費税引き上げに関しては、与党内に07年の参院選への悪影響を懸念し、先送りを求める声が強い。政府の「経済財政運営の基本方針(骨太の方針)」でも、時期や上げ幅は明示しない方向になった。こうしたなか、谷垣氏は「参院選、衆院選、統一地方選と、選挙はいつもある」と指摘。選挙を理由に議論を避けず、国民の理解を求めていくべきだとの考えを示した。

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