一昨年亡くなられた永原慶二先生の追悼文集が届きました。永原先生が生前に私家版としてまとめられた『永原慶二 年譜・著作目録・私の中世史研究』に、昨年ひらかれたシンポジウム「永原慶二の歴史学をどう受け継ぐか」の報告、それに各方面の追悼文をあつめて、一冊にまとめられたものです。シンポジウムの場で予約していましたが、予定どおり、届きました。
第1部におさめられた「私の中世史研究」は、『歴史評論』2002年12月号〜2003年3月号に掲載されたものです。先生が亡くなられた後、私家版に載録されていることを知り、コピーで読んだのですが、自分自身が先生の研究書をはじめて読んだころのことを懐かしく思い出しただけでなく、先生の研究の位置づけなどを知ることができて、あらためて勉強になりました。
各氏の追悼文をぱらぱら見ていると、永原先生の人柄や歴史研究にむかう厳しい姿勢が伝わってきて、ついひきこまれてしまいます。これから、じっくり読ませていただきます。
刊行会のみなさんのご苦労に感謝します。ありがとうございました。
【書誌情報】
書名:永原慶二の歴史学/編者:永原慶二追悼文集刊行会/出版社:吉川弘文館/発行年:2006年7月20日/定価:本体6000円+税/ISBN4-642-07959-9
yasuさん、こんばんは。
永原先生の書物では、僕は、小学館『大系 日本の歴史』第6巻「内乱と民衆の世紀」(もとは1988年刊、現在は「小学館ライブラリー」として刊行)が一番面白いと思っています。南北朝内乱から応仁の乱までを対象としたこの本は、経済的な基礎部分での構造的ともいえる変化が政治的上部構造における“大動乱”を生み出していったことを、非常に分かりやすく、かつ生きいきと描き出しています。
佐々木先生が三省堂から出された本というと、たぶん『日本民衆の歴史』ですね。先生は、近世部分の第3巻「天下統一と民衆」、第4巻「百姓一揆と打ちこわし」、第5巻「世直し」の3巻を担当されています。幕末は第5巻です。最近、中公文庫から『日本の歴史』第15巻「大名と百姓」が復刊されました。佐々木先生の本のなかでは、一番読みやすい?本かも知れません。
追伸>
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小学館『大系 日本の歴史』第6巻「内乱と民衆の世紀」を注文しました。この夏 読んでみます。また、いろいろ参考になる本の紹介もして下さい。ありがとうございます。