次期首相の靖国参拝について、読売新聞の世論調査でも、「賛成」(「どちらかといえば賛成」を含む)40%に対し、「反対」(「どちらかといえば反対」を含む)50%で、反対が賛成を上回る結果が出ました。6月の世論調査と比べても、「反対」が8ポイント増、「賛成」は6ポイント減となっています。
靖国、次期首相の参拝「反対」50%…読売調査
[2006年8月9日0時25分 読売新聞]読売新聞社が5、6の両日に実施した全国世論調査(面接方式)で、次の首相の靖国神社参拝の賛否を尋ねたところ、「どちらかといえば」を合わせた「反対」が計50%、「賛成」が計40%だった。
6月調査に比べ、「反対」が8ポイント増加、「賛成」が6ポイント減少し、同様の質問をした今年2月以来計3回の調査で初めて反対が賛成を上回った。
小泉首相が2001年の自民党総裁選で公約していた終戦記念日の8月15日に靖国神社を参拝することへの賛否でも、「反対」が計49%で、「賛成」の計43%を上回っており、首相の靖国参拝に慎重な意見が広がりを見せている。
「靖国神社からA級戦犯を分祀(ぶんし)すべきだ」との意見に対する賛否を聞いたところ、「賛成」は計62%で、「反対」計24%を大きく上回った。「分祀」に理解を示す人が多かった。
昭和天皇が、靖国神社のA級戦犯合祀に不快感を示したとする、当時の宮内庁長官のメモが先月、明らかになった。これに関して、首相の靖国神社参拝を考える上で、影響があったかどうかを尋ねたところ、「あった」が計37%、「なかった」が計55%だった。
しかし、次の首相の靖国参拝に「反対」の人の計46%が「影響があった」と答えた。次の首相の靖国参拝への反対が増加した一因だと言えそうだ。
次の首相の靖国参拝について、「ポスト小泉」候補と見られる3氏の支持者別に見ると、安倍官房長官支持者では「賛成」が計55%、「反対」が計38%、麻生外相支持者が「賛成」が計51%、「反対」計46%で、賛成が多かった。
これに対し、谷垣財務相支持者では、「賛成」は計26%にとどまり、「反対」が計69%で大きく上回った。谷垣氏は「首相になったら靖国神社参拝は控える」と明言しており、これが影響しているものと見られる。
【調査方法】▽調査日8月5、6日▽対象者 全国有権者3000人(250地点、層化2段無作為抽出)▽方法 個別訪問面接聴取法▽回収1741人(58.0%)▽内訳 男49%、女51%