水金地火木土天海冥はもう古い?

国際天文学連合(IAU)が惑星の定義を検討していることは前に紹介しましたが、その新しい定義の原案が公表されました。

太陽系惑星9個→12個へ、惑星の定義変更案を公表(読売新聞)


いろいろ細かい定義があるようですが、要するに、<a>「自身の重力によって球体を形作るのに十分な大きさ」で、なおかつ<b>「恒星の周囲の軌道をまわる」ものというもの。直径800km以上というのがおおよその目安になるそうです。

で、現在の9つの他に、冥王星の衛星カロン(直径1,200km)、NASAが「第10惑星」と発表した天体(直径約3000km)、それにいわゆる小惑星のセレス(直径約950km)が条件に当てはまるらしい。

冥王星の衛星だとされてきたカロンがなぜ惑星になるのかというと、共通重心を中心にして太陽の周りを回っていると見なされるからで、要するに“二重惑星”だったということです。カロンは、冥王星(直径2,320km)の半分ぐらいの直径があるわけで、確かに“二重惑星”と言った方が正確なのかも知れません。ちなみに、月は直径3,475kmで、カロンより大きいのですが、地球の方がそれ以上にはるかに大きい(直径12,7563km)ため、“二重惑星”とは言えない、ということです。

何にせよ、もしこの原案が確認されれば、「水金地火木土天海冥」はもう使えなくなる? かも知れません。

太陽系惑星9個→12個へ、惑星の定義変更案を公表
(2006年8月16日16時39分 読売新聞)

 国際天文学連合(IAU)の委員会は16日、惑星の定義について原案を公表した。
 原案に基づくと太陽系惑星は現在の9個から12個に増える。これまで惑星には明確な定義がなく、冥王(めいおう)星が含まれるかどうかについては長年の議論があった。
 原案はプラハで開かれている同連合総会で審議され、24日の投票で結論が出る。
 定義による惑星の条件は、自身の重力によって球体を形作るのに十分な大きさで、恒星の周囲の軌道をまわるというもの。直径800キロ以上が目安だ。惑星の衛星は対象外だ。
 太陽系では従来の9惑星に加え、冥王星の衛星とされていたカロン、米航空宇宙局(NASA)が2005年に「第10惑星」と発表した「2003UB313」、火星と木星の間に位置する最大の小惑星セレスが条件にあてはまる。

より詳しい情報は、こちらからどうぞ。↓
「惑星」の定義の原案、公開へ(Astroarts:天文ニュース)

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