50年代に、旧陸軍の河辺虎四郎元中将を中心に、独自の軍設立の計画があったことが、米国立公文書館で見つかる。
幻の「新日本軍」計画 旧軍幹部、首相に提案
[中日新聞 2006年08月20日 21時28分]【ワシントン20日共同】旧日本軍幹部が太平洋戦争後の1950年前後、「新日本軍」に相当する軍組織の設立を独自に計画していたことが20日、機密指定を解除された米公文書で判明した。構想は連合国軍総司令部(GHQ)の了解の下で進み、河辺虎四郎元陸軍中将(故人、以下同)らが立案。最高司令官には宇垣一成元大将(元陸相)を想定しており、当時の吉田茂首相にも提案していた。
戦後史に詳しい複数の専門家によると、服部卓四郎元陸軍大佐ら佐官クラスの再軍備構想は知られているが、河辺氏ら将官級による新軍構想は分かっていなかった。毒ガス隊など3部隊の編成を目指した河辺氏らの構想は最終的に却下され「幻の計画」に終わった。
文書は、GHQや中央情報局(CIA)の記録を保管する米国立公文書館で見つかった。