在日米海軍司令官が、集団的自衛権が行使できるように憲法改正を期待すると発言。
「集団的自衛権行使を」 在日米海軍司令官、憲法改正議論促す(中日新聞)
「集団的自衛権行使を」 在日米海軍司令官、憲法改正議論促す
[中日新聞 2006/09/08朝刊]在日米海軍のジェームズ・ケリー司令官は7日、神奈川県横須賀市の横須賀基地で記者団と懇談し、ミサイル防衛(MD)で日米両国が協力して北朝鮮の弾道ミサイルに対応していくために「集団的自衛権を行使できるよう憲法改正の議論が深まっていくことを期待したい」と述べた。
北朝鮮による7月5日の弾道ミサイル発射では、日本海で米海軍と海上自衛隊のイージス艦が協力してミサイルの探知、追尾に当たった。
ケリー司令官は「こうした任務中に海自の艦船が攻撃されれば米海軍は守るが、逆のケースで海自は米海軍を守ることができないという問題がある」と指摘。日米共同でMDに当たるには、集団的自衛権の議論を避けて通れないとの認識を示した。
また、北朝鮮のノドンが日本に向けて発射されたら着弾するまでに10分もかからず、撃墜するにはわずか2分30秒の間に対応しなくてはならないと説明。この短時間で迎撃用ミサイル「SM3」を発射する最終決定についても「だれが判断するのか決まっていない」と問題提起した。
MD体制の整備に関連した集団的自衛権や指揮統制の問題について、ケリー司令官は制服組を含めた日米の外務、防衛関係者による協議がスタートしたと説明。今後、1年間かけて話し合いを進める中で、日米の艦船が相互に守り合う仕組みの構築に期待感を示した。