JR東系列ホテルで5億円の残業代未払い

JR東日本系列ホテルで5億円の残業代未払いが発覚。「タイムカードと実際に支払われた残業代に大幅な差がある」というのですから、こんなあからさまな法律違反はありません。

JR東系列ホテルで残業代未払い5億円超(朝日新聞)

JR東系列ホテルで残業代未払い5億円超
[asahi.com 2006年09月06日07時46分]

 JR東日本の子会社で東京・池袋のホテルメトロポリタンなどを経営する日本ホテル(本社・東京都豊島区、大川博士社長)で、残業代計5億2000万円が未払いになっていることが分かった。退職者を含むグループ9社の従業員約1000人の過去2年分の超過勤務手当で、従業員の「サービス残業」が常態化していたのが原因とみられるという。同社は、全額を従業員に支払う方針だが、従業員からは「上司からサービス残業を求められた」という声もあがっている。
 同社によると、今年5月、従業員から残業代が支払われていないとの指摘があり、調査したところ、タイムカードと実際に支払われた手当に大幅な差があることが分かった。
 同社の残業代は、(1)残業した従業員が管理職に申告した場合(2)管理職が従業員に残業を命じた場合――に支給される。
 今回の未払いについて同社は、(1)の申告を、実際の残業より少なめにする「サービス残業」が行われていたため起きたと説明している。
 同社は、労働基準法で定められた賃金請求権の時効になっていない04年7月から今年6月までの2年分を計算し直し、1人平均50万円程度の超過勤務手当を9月の給料に合わせて支払う。従業員には6月に説明会を開き報告。7月からは申告とタイムカードを照らし合わせるなどして適正な支払いを行っているという。
 同社系列の都内のホテル従業員によると、上司から「うちは残業がつかない会社」と言われ、いったんタイムカードを押してから残業するよう命じられたという。
 夜勤から翌日の夕方まで働いたのに残業代が支払われなかったフロントマンもいたという。別の従業員も「20年で一度もまともに残業代をもらっていない」と話す。
 大川社長は「誠に遺憾。今後は法令順守を徹底し、勤務実態に即した適正な超過勤務手当を支払っていくことといたします」とのコメントを出した。
 日本ホテルは池袋ターミナルホテルとして81年に創業。資本金は40億円で、株式の99%以上をJR東日本が所有している。05年4月からは、ホテルメトロポリタンや東京ステーションホテル(駅舎改装のため休業中)、ホテルメッツといったJR東日本系のホテルチェーン運営会社など計8社の持ち株会社になった。グループのホテルは首都圏に14ある。

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