パキスタンのムシャラフ大統領が、22日、米CBSのインタビューで、2001年の9・11同時テロの直後に、アーミテージ米国務副長官(当時)から、アメリカのアフガン攻撃に協力を迫られ、協力しなければ「(パキスタンへの)爆撃を覚悟しろ、石器時代に戻ることを覚悟せよ」と脅されたと発言。
これに対し、当のアーミテージ氏は、「パキスタンを爆撃すると言った覚えはない」と否定しているものの、強い圧力をかけたこと自体は認めており、ムシャラフ大統領の発言を裏付けた格好に。
石器時代に戻すぞ…元米国務副長官がパキスタン脅迫?(読売新聞)
米高官がパキスタンを「脅迫」と 同時テロ直後(CNN.co.jp)
石器時代に戻すぞ…元米国務副長官がパキスタン脅迫?
[2006年9月22日10時52分 読売新聞]【ワシントン=五十嵐文】パキスタンのムシャラフ大統領は22日、米CBSテレビとのインタビューで、2001年の米同時テロの直後、当時のアーミテージ米国務副長官から、米国によるアフガニスタン・タリバン政権の掃討作戦に協力しなければパキスタンを爆撃すると脅された、と述べた。
大統領によると、アーミテージ氏はパキスタンの情報機関高官に対し、「爆撃を覚悟しろ。石器時代に戻ることを覚悟しろ」と述べ、米同時テロの首謀者で国際テロ組織アル・カーイダの指導者ウサマ・ビンラーディンをかくまっていたタリバン政権との関係を裁ち切り、米国を支援するよう求めたという。
大統領はアーミテージ氏の発言について、「非常に無礼な言葉だと思ったが、国益に照らした行動を取らなければならず、実際にそうした」と述べた。
同時テロに関する調査委員会によると、アーミテージ氏は2001年9月13日にパキスタン駐米大使らとワシントンで会談し、米国にパキスタンの上空通過権などを与えるよう要請している。
CNN.co.jp : 米高官がパキスタンを「脅迫」と 同時テロ直後 – ワールド
2006.09.22 Web posted at: 10:35 JST – APワシントン(AP) パキスタンのムシャラフ大統領は21日、2001年の米同時多発テロの直後、米政府が同国に対し「対テロ戦に協力しなければ爆撃する」と伝えていた、と述べた。米CBSテレビの番組収録で語った。
番組は24日に放送される予定。ムシャラフ大統領によると、アーミテージ米国務長官(当時)がパキスタンの情報長官に、「爆撃を覚悟しろ。石器時代に後戻りすることを覚悟しろ」などと脅迫の言葉を発したという。大統領は「非常に失礼な発言だった」とあらためて不快感を示した上で、「国益を考えて対応した」と説明した。パキスタンは同時テロ後、米主導の対テロ戦への支持をいち早く表明し、基地使用などの要請に応じている。
一方、アーミテージ氏はCNNとのインタビューで、「パキスタンを爆撃すると脅した覚えはない」と主張した。ただし、同国には当時、「味方でなければ敵になる」と伝え、強く協力を求めたという。ホワイトハウスと米国務省は、この件についてのコメントを避けている。
ムシャラフ大統領は22日、ホワイトハウスでブッシュ米大統領と会談する。また来週には、両首脳にカルザイ・アフガニスタン大統領を加えた3者会談が予定されている。