今週の「九条の会」(10月22日まで)

全国各地の「九条の会」の動きを紹介したニュースを、インターネットから拾い集めてみました。

大学人九条の会/改憲の動きに警鐘
[沖縄タイムス 2006年10月22日]
 大学人九条の会・沖縄は21日、宜野湾市の沖縄国際大学で第3回シンポジウム「米軍再編と憲法改悪―憲法九条を守るために」を開いた。憲法改定をめぐり、米軍の世界戦略に追従する動機を指摘する声が相次いだ。
 琉球大学の我部政明教授は「いつでも、どこでも、誰とでも」戦争ができるよう備える米軍再編の狙いを強調。同会代表の高良鉄美教授は「自衛隊が米軍と同じ行動を取ることが、憲法改悪の背景にある」とした。
 沖国大の佐藤学教授は米国世論に働き掛ける手段として、NGO(非政府組織)や米国内で縮小、撤去される基地の地元下院議員との連携を提起した。学生を中心に約130人が参加、「憲法『改正』という言葉はおかしい」などと意見を交わした。

淡路島に「九条の会」発足記念講演会
[asahi.com 2006年10月19日]

 戦争放棄を定めた憲法9条を守ろうと、島内の教員らが「淡路九条の会」の発足に向けて準備を進めている。発足記念講演会の開催を29日午後2時から洲本市山手2丁目の市総合福祉会館3階多目的ホールで予定し、参加を呼びかけている。
 作家の大江健三郎さんらが04年に設立した「九条の会」の呼びかけに応えた。島内の呼びかけ人は書店や喫茶店、海産物会社の経営者、牧師、元町長、ペンションオーナーら15人。賛同人も含めると計43人になるという。
 記念講演会ではラジオパーソナリティーの小山乃里子さんが「生きるって何?平和って何?」と題して話す。協力費300円。高校生以下無料。 事務局長になる予定の小学校教諭、原田修一さん(58)は「北朝鮮をめぐって様々な問題が起きている今だからこそ、9条の大切さを訴える必要がある」と話している。
 問い合わせは原田さんへ。

「九条の会・三原」発足
[中国新聞 2006/10/16]

 憲法第九条の堅持を訴える市民グループ「九条の会・三原」が15日、三原市内で発足した。同市円一町の三原リージョンプラザで記念講演会があり、約400人が参加した。広島市立大広島平和研究所の浅井基文所長が講演し、北朝鮮の核実験問題について「アメリカの『力による平和観』がこの状況を作り出した」と主張。「九条を守り、核戦争を起こさせないという決意を発信していく必要がある」と強調した。

マスコミ九条の会が集会 澤地さん講演 “百言えずとも一書ける”
[2006年10月12日 「しんぶん赤旗」]

 新聞や放送、出版界などの「マスコミ関連九条の会連絡会」は11日、都内で「だれが決める?憲法の行方」をテーマに集会を開き、会場いっぱいの250人が参加しました。
 「九条の会」呼びかけ人の1人で作家の澤地久枝さんが、「メディアにもの申す」と題して講演しました。澤地さんは、全国規模での九条の会の発展を喜ぶ一方、この運動をまともに報じてこなかったマスコミに対し、「憲法は終わってしまったとか、自衛隊の縮小は夢の話だという考えに、知らぬ間に中毒になっていないか」と問いかけました。
 澤地さんは、BBC(英国放送協会)がイラク戦争で政府批判を展開したことを紹介。「百言えなくても一は書くことができます。日本の社会が成熟するよう、お互い勇気を示しましょう」と呼びかけました。
 パネル討論では、元立正大学教授の桂敬一さんをコーディネーターに、弁護士の坂本修さん、九条の会事務局長で東京大学教授の小森陽一さんが、先の国会で与党と民主党が提出した改憲手続き法案(国民投票法案)の問題点を指摘しました。
 坂本さんは、国民投票が実施された場合、政党に割り当てるテレビや新聞の無料広告は議席配分で量が決められるとし、「改憲派によるマインドコントロールが起きる」と警告。小森さんは「テレビを通じての洗脳は、『小泉劇場』で実践ずみ。こうしたやり方で憲法の判断を国民に迫っていいのか」とのべました。
 桂さんは「マスコミがやるべきことはたくさんある。新しい知恵を出して情勢を切り開くことが大事」と語りました。

平和や憲法考えよう
[asahi.com 2006年10月10日]

 連休初日の7日、和歌山市と紀の川市でそれぞれ、戦争体験者の講演会が開かれた。家族連れなどが参加し、平和や憲法9条の大切さについて考えていた。
 和歌山市太田のわかやま市民生協本部では「平和のつどい」があり、生協組合員を中心に約120人が集まった。
 東京大空襲・戦災資料センター館長の早乙女勝元さんが、戦争中に自らが使っていた、日の丸に「神風」と書いたハチマキを示しながら講演。12歳の時に東京大空襲で焼け出された体験や、教諭だった兄から憲法9条を教わって独学で学んできたことなどを語り、「武力に代わるのは言葉。戦争の記憶を後の世代に伝え、個人が主体となって平和を守り抜きましょう」と訴えた。
 聴講した主婦は「非常に分かりやすく色々と考えさせられた。子どもと一緒に聞きたかった」と話していた。
 紀の川市民らでつくる「九条の会・うちた」は結成1周年を記念して、元小学校教諭の吉川薫雄さんの講演会「わたしの戦争体験を語る」を同市古和田の古和田会館で開いた。
 戦時中、爆薬を積んだボートで敵艦に突っ込む「震洋特攻隊」の隊員だった吉川さんは、「特攻隊に選ばれた時は何の恐怖も感じず、『いつ死んでもいいや』と思った」と、当時の気持ちを解説した。さらに、特攻を控えながら過ごした基地での様子などを話し、「戦争は人の殺し合い。正義はない」と語った。
 また、自衛隊のイラク派遣や憲法改正の動きにも触れ、「政治の動きをしっかりみながら、平和とは何かを問い直す必要がある。地域や学校での平和学習の積み重ねが大切です」と訴えた。

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