ベネズエラの大統領選挙、開票率78.3%の段階で、チャベス現大統領の得票率61.4%で、野党統一候補に23ポイントの大差。
ベネズエラ大統領選、反米左派・チャベス氏の3選確実(読売新聞)
ベネズエラ大統領選、反米左派・チャベス氏の3選確実
[2006年12月4日11時44分 読売新聞]【カラカス=中島慎一郎】南米ベネズエラ大統領選は3日投票され、即日開票された。
中央選管の発表(開票率78.3%)によると、反米左派のウゴ・チャベス大統領(52)が61.4%を得票、野党統一候補のスリア州知事、マヌエル・ロサレス氏(53)に23ポイントの大差をつけ、事実上、3選を決めた。チャベス氏は同日夜、勝利宣言した。
1998年に初当選したチャベス氏は、大統領任期を6年に延長したうえで、連続2期までと規定していた憲法を改正し、2000年に再選された。
チャベス氏は石油価格高騰を追い風に、輸出量世界第5位の石油収入を投じ、貧困地区での医療無料化や教育支援、食糧援助などの社会・経済政策を推進。今回の選挙戦では、従来の政策の継続拡大を訴え、国民の大半を占める貧困層の支持を受けた。
外交面では、米国主導の新自由主義経済政策(ネオリベラリズム)を「帝国主義」と批判し、キューバやボリビアとの結束を固め、石油を安価に提供する「石油外交」で左派勢力の拡大や中南米統合を目指してきた。
経済界などを支持基盤とするロサレス氏は、チャベス大統領の「石油外交」を「無駄遣い」と批判し、石油収入の20%を国民に還元することなどを公約に掲げていた。
チャベス氏は、正式に3選を決めた場合には再選制限撤廃の是非を問う国民投票を実施し、4選を目指す意向を表明している。