各地の「九条の会」の活動の様子を、インターネットを流れるニュースから拾い集めています。
- シンポ:関学9条の会、不戦の決意論じる 学生、市民ら90人参加――西宮/兵庫(毎日新聞 12/13)
- 映画「日本の青空」支援の輪 県民有志の会、発足(信濃毎日新聞 12/12)
- 「教育が権力の道具に」/教基法改正 反対県民集会に1500人(沖縄タイムス 12/11)
- 平和のともしびウオーク:8日に、名古屋3区「九条の会」/愛知(毎日新聞 12/6)
シンポ:関学9条の会、不戦の決意論じる 学生、市民ら90人参加――西宮/兵庫
[毎日新聞阪神版 12月13日朝刊 最終更新:12月13日17時1分]戦争放棄をうたった憲法9条を守ろうと、関西学院大の教員でつくる「関学9条の会」によるシンポジウム「それぞれの9条」が、西宮市の上ケ原キャンパスで開かれた。3人の教員が、社会学や神学、哲学の立場から9条について論じ、学生や市民計約90人が聴き入った。
社会学部の宮原浩二郎教授は、旧日本軍が行った中国東北部での残虐行為を調査。「中国の生存者から聞いた話は、耳をふさぎたくなるものばかりで、わずか60年前のつめ跡は身近にあった」と感想を語り、「『戦力を持たない』とする9条は非現実的かもしれないが、二度と戦争をしないという決意を示している」と述べた。
神学部の土井健司助教授は「相手(国)が核を持つから、こちらも核を準備するというのでは、まるで子どものけんか。9条には政治(の暴走)を制限する力があり、二度と悲惨な経験をすることのないよう守っていかなくてはならない」と訴えた。また、文学部の浜野研三教授は「防衛庁が省に昇格されようとする今、何かをしなければ私の人生の後悔になると思った」と参加の理由を語り、「平和を愛し、平和のためにまい進する国になってほしい」と希望を託した。【井上大作】
映画「日本の青空」支援の輪 県民有志の会、発足
[信濃毎日新聞 2006年12月12日付]第二次大戦後に連合国軍総司令部(GHQ)が日本国憲法草案をつくる際、“手本”とした試案をつくったとされる日本人憲法学者を紹介した映画「日本の青空」(大沢豊監督)の製作と上映を支援する県民有志の会が10日、長野市内で発足した。今後、鑑賞券にもなる製作協力券(1枚1000円)を販売するなどの活動を始める。
映画を通じ、平和憲法を守る機運を盛り上げようと「九条の会」などの約20人が呼び掛け人になった。
映画の主役は憲法学者鈴木安蔵(1904?83年)。NHK会長も務めた高野岩三郎らとともに1945年11月に民間の研究会をつくり、翌12月に国民主権や基本的人権、男女平等などを盛り込んだ「憲法草案要綱」をつくった。GHQはこの要綱を参考に草案を作成したという。俳優高橋和也さんが鈴木役を演じ、加藤剛さん、宍戸開さん、藤谷美紀さんらが脇を固める。
同市内のホテルで開いた「会結成の集い」では、鈴木の教え子の金子勝・立正大教授(憲法学)が講演し、要綱を紹介。「鈴木は憲法の間接的起草者。憲法は実質的に日本人の手によると言ってよい」とした。
会は、製作協力券の県内での販売目標を3000枚とし、活動を展開する。来年4月ごろから県内各地で行う上映会では1万人の動員を目指す。
支援する会事務局の1人で長野市憲法九条を守る連絡会事務局長の由良仁佑さん(62)は「憲法を守る運動の一環と位置付けたい」。活動に協力する長野映研会長の石井修吾さん(78)は「映画を通じ、憲法は米国の押しつけではなかったと知ってほしい」と話していた。
製作協力券は10枚1口(1万円)で販売。問い合わせ、申し込みは長野映研本社(電話026・232・1226)か、同松本支社(電話0263・45・0227)へ。
「教育が権力の道具に」/教基法改正 反対県民集会に1500人
[沖縄タイムス 2006年12月11日夕刊]「教育基本法の改悪を許さない県民集会」(主催・沖縄平和運動センター、沖教組、高教組)が10日、県庁前県民広場で開かれ、約1500人(主催者発表)が参加した。改正案に「国家に都合のいい人材育成が目的」「教育が権力の道具になる」と抗議し、成立阻止に向けて気勢を上げた。
沖教組の大浜敏夫委員長は「法律で子どもの心を縛り、愛国心を植え付けるものだ」と批判。大学人九条の会の高良鉄美代表は「現行法は憲法を擁護する主権者の教育を定めている。ここで(改正を)止めなければ、憲法と平和がつぶされる」と危機感を訴えた。
改正反対の声明を出している沖縄弁護士会の横田達弁護士は「教育現場でなく、国家が上から変えようとしている。立場が違っても、こんな変え方はおかしいと共通意見がつくれるはずだ」と、幅広い連携を呼び掛けた。
参加者は集会後、国際通りをデモ行進し、改正阻止を訴えた。
平和のともしびウオーク:8日に、名古屋3区「九条の会」/愛知
[毎日新聞 2006年12月6日]憲法9条を守ろうと活動している名古屋市昭和区、千種区、瑞穂区それぞれの「九条の会」が合同で、太平洋戦争開戦日の8日夜、ろうそくやペンライトをともして市内を歩く「平和のともしびウオーク」を初めて行う。憲法改定の動きが強まっているためで、昭和区の会の事務局長、舟橋勝さん(61)は「平和が好き、戦争が嫌いな人、一緒に歩きませんか」と参加を呼びかけている。
ウオークは午後6時、同市瑞穂区の市博物館北約200メートルにある秋葉神社からスタート。同市千種区の今池交差点までの約3キロを、ともしびを持って約2時間かけて歩き、平和の大切さを訴える。問い合わせは舟橋さん。