旧日本軍将校の遺族が、「百人斬り」報道によって「遺族の気持ちが傷つけられた」として、朝日新聞、毎日新聞などを訴えた訴訟で、最高裁が遺族側の上告を棄却。「百人斬り」報道について、「全くの虚偽であると認めることはできない」とした一審判決が支持されたことになる。
旧日本軍の「百人斬り」めぐる訴訟 本社などの勝訴確定(朝日新聞)
「百人斬り」報道訴訟:遺族の上告棄却(毎日新聞)
旧日本軍の「百人斬り」めぐる訴訟 本社などの勝訴確定
[asahi.com 2006年12月22日23時16分]旧日本軍将校2人が中国で1937年、中国兵を日本刀で殺害した人数を競う「百人斬(ぎ)り競争」をしたとする当時の新聞報道や、後にこの問題を扱った書籍を巡り、2人の遺族が「うそを書かれ故人を慕う遺族の気持ちを傷つけられた」などとして、朝日、毎日両新聞社などと本多勝一・元朝日新聞記者に出版差し止めや計1200万円の損害賠償などを求めた訴訟の上告審で、最高裁第二小法廷(今井功裁判長)は22日、遺族側の上告を棄却する決定をした。朝日新聞社などの勝訴が確定した。
二審・東京高裁は「百人斬り」を報じた当時の記事について「全くの虚偽であると認めることはできない」と認定し、請求をすべて棄却した一審・東京地裁判決を支持した。
「百人斬り」報道訴訟:遺族の上告棄却
[毎日新聞 2006年12月23日 東京朝刊]1937年に中国兵の「百人斬(ぎ)り競争」をしたと報じられ、戦後に処刑された旧日本軍将校2人の遺族が「虚偽報道で名誉を傷つけられた」として、毎日新聞社、朝日新聞社、柏書房、ジャーナリスト・本多勝一氏に計1200万円の損害賠償などを求めた訴訟で、最高裁第2小法廷(今井功裁判長)は22日、遺族側の上告を棄却する決定を出した。請求を退けた1、2審判決が確定した。【木戸哲】