2・11集会を途中でぬけだして、ユーロスペースで見てきたのは映画「合唱ができるまで」。(今年2本目の映画)
パリ13区、モーリス・ラヴェル音楽院のアマチュア合唱団が教会でのミサ・コンサートを目ざして練習する様子を撮影したドキュメンタリーです。正直言って、最初にみんなが合唱する部分なんて聴けたもんじゃありません。(^_^;) 下手とか言う以前のレベル。しかし、女性指揮者クレール・マルシャンは、発声の仕方、息の使い方、アクセントの置き方などなど、1つひとつを、子どもたちにもやさしく、分かりやすく説明し、「良くなったわ」「すばらしい」とほめながら根気よく練習を続けてゆきます。そうやっていくうちに、だんだんとハーモニーが生まれ、声が響き合うようになっていく様子は、ちょっと神秘的でさえあります。
もう1つ感じたのは、ミサ曲が人々の生活の中に根づいているということ。バロック時代の独特の和声で、不思議と心地よく響いてきます。
以前公開された「ベルリンフィルと子どもたち」のように、合唱団に集まってくる人たちの“生活”を撮影した部分は、まったく登場しません。ひたすら練習シーンと、ラストに本番のコンサートの様子が映るだけです。しかし、教室の中でもマフラーをしたり、着込んでいたり。みんな結構質素な服だし、学校の建物だってお世辞にもきれいとはいえませんが、それでもみんな楽しそうなのが羨ましくなります。残念だったのは、ラストのコンサートでの合唱がエンドロールに重なってしまったこと。もうすこしちゃんと聞きたかったですね。
この作品、ユーロスペースでの公開は今週金曜日までですが、この日は満席になるほどの混雑ぶりでした。というのも、いまは最終上映が16:30からで、会社勤めの人などにはちょっときついスケジュールになっています。だから、この連休が最後のチャンス。ということで、僕も2・11集会を途中でぬけだしてやってきた訳です。
公式サイト→合唱ができるまで
ということで、「合唱ができるまで」を見終わってもまだ6時半だったので、そのまま、近くのル・シネマへ。これも、今月23日までの映画「ヘンダーソン夫人の贈り物」を見ることに。ル・シネマは、日曜日最終回は1,000円でみれるのでお得です。でも、それがだんだん知られてきたのか、こちらも結構満員でした。(今年3本目の映画)
夫の遺産で劇場を始めたヘンダーソン夫人。経営再建のために、イギリスで初めてヌードレビューを上演し、ステージは熱狂的支持を集める。やがて第2次世界大戦が始まり、ロンドンも空襲にさらされるが、ウィンドミル劇場は公演を続け、戦争に赴く兵士たちに希望を与える存在となる…。
ということで、イギリス初のヌードレビューは、終戦直後に日本でもあったいわゆる“額縁ショー”。大臣も丸め込んでしまう大胆なヘンダーソン夫人(ジュディ・デンチ)と劇場支配人として雇われたヴァンダム(ボブ・ホプキンス)の間が絶妙です。
公式サイト→MRS HENDERSON PRESENTS ヘンダーソン夫人の贈り物
【映画情報】
「合唱ができるまで」=監督:マリー=クロード・トレユ/撮影:ピエール・ストウベール/録音:イヴ・ズロトニッカ/編集:カディシャ・バリア/出演:クレール・マルシャンとパリ13区モーリス・ラヴェル音楽院合唱団/制作:レ・フィルム・ディシ 2004年 仏
「ヘンダーソン夫人の贈り物」=監督:スティーブン・フリアーズ/制作総指揮:ボブ・ホスキンス/脚本:マーチン・シャーマン/出演:ジュディ・デンチ(ローラ・ヘンダーソン)、ボブ・ホスキンス(ヴィヴィアン・ヴァンダム)、ケリー・ライリー(モーリーン)、ウィル・ヤング(バーティー)、クリストファー・ゲスト(クロマー卿)、セルマ・バーロウ(レディ・コンウェイ)/制作:2005年 英
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