28日の世界同時株安ですが、その後も、じりじりと下がっているようです。「一時的なもの」とか「ファンダメンタルズは堅調」などと言われていますが、はたしてそれですむかどうか。
1929年恐慌はいうまでもなく、80年代の「暗黒の木曜日」のときでも、1回でドド〜〜〜〜ンと暴落したのではなく、途中で持ち直すかというような動きを見せながら、結局、ずるずると下がり続ける、というのが、これまでの株暴落のパターン。その意味で、今日の値動きがどうだったかということより、米ダウが1週間で530ドル下落したという記事の方が重要かも。
東証、3日続落150円安 同時株安翌日 調整局面続く
NY株、続落=海外安、ドル安を嫌気(時事通信)
欧州株まちまち=独仏は4日続落(時事通信)
ダウ、1週間で530ドル超下落、円借り取引の解消を懸念(日経新聞)
東証、3日続落150円安 同時株安翌日 調整局面続く
[FujiSankei Business i. 2007/3/2]世界同時株安から一夜明けた1日の東京株式市場は、米景気や国際金融市場の先行きへの警戒感から、引き続き調整色の強い展開となった。日経平均株価の下げ幅は一時300円を超え、終値は前日比150円61銭安の1万7453円51銭と3日続落した。東京証券取引所1部全体の値動きを示すTOPIX(東証株価指数)も同12・63ポイント安の1740・11。
2月28日の米株式相場では、優良株で構成するダウ工業株30種平均が反発し、世界的な株安の連鎖にはひとまず歯止めがかかった。米景気のかじ取り役であるバーナンキFRB(米連邦準備制度理事会)議長も、28日の議会証言で住宅市場や製造業の調整が終われば「今年半ばに米経済がやや力強さを増す可能性がある」と指摘。世界的な株安についても現時点では深刻な問題ではないとの見方を示していたため、午前の取引では売り一巡後、好業績銘柄などへの買い戻しで下げ渋る局面もあった。
バーナンキ議長は、足元の景況感について「低所得者向け住宅ローン市場の健全性に懸念がある」とも言及。米株価の反発も小幅だったため、先行き不安が払拭(ふつしよく)されず、外国為替市場はドル売りから円相場が1ドル=118円台の円高傾向で推移したことなどもあって、下げ圧力が優勢となった。「相場は落ち着きを取り戻したものの、米市場の動向や海外の投資資金の流れを見極めたいとのムードが強い」(市場関係者)。
一方、欧州市場は28日の英国、フランス、ドイツの主要株式市場は大幅に続落したが、1日は3市場とも3日ぶりに反発して取引が始まり、急落の反動も出てきた。
ただ、1日の中国・上海市場は全体の値動きを反映する上海総合株価指数が前日終値比2・91%下げた。同指数は2月27日、8%を超える大きな下げを記録したが、翌28日には反発。1日は先行きが不透明な中、利益確定の売りが出ているもようだ。
中国発で始まった同時株安局面は1日の上海市場の再下落もあり、調整局面がまだ続きそうだ。
NY株、続落=海外安、ドル安を嫌気
[2007/03/03-02:03 時事通信]【ニューヨーク2日時事】週末2日午前の米株式市場は、日本や欧州の株安や円高・ドル安を嫌気して続落している。午前10時10分現在、優良株で構成するダウ工業株30種平均は前日終値比25.39ドル安の1万2208.95ドル、ハイテク株中心のナスダック総合指数は8.40ポイント安の2395.81。
ただ、米セントルイス連銀のプール総裁が、米景気の先行きが底堅いとの見通しを示したことで市場心理が改善され、株価の下げは小幅にとどまっている。
欧州株まちまち=独仏は4日続落
[2007/03/03-05:45 時事通信]【ロンドン2日時事】週末2日の欧州の主要株式市場の株価は、英市場が反発する一方、独仏は4営業日連続で下落した。
ロンドン市場のFT100種平均株価指数は前日比0.2ポイント高の6116.2と4日ぶりに小反発して引けた。ただ、世界的な株安を背景に「下値不安感が引き続き強い」(欧州株アナリスト)という。
ダウ、1週間で530ドル超下落、円借り取引の解消を懸念
[NIKKEI NET 2007/3/3 17:01]【ニューヨーク=山下茂行】ニューヨーク株式市場ではダウ工業株30種平均がこの1週間で合計533ドル下げた。週間の下げ幅としては2002年7月以来の大きさ。住宅市場への不安感が高まっていることに加え、世界の市場からリスク資金が収縮しかねないとの懸念が背景にある。
市場では円借り取引の解消が加速すれば、世界の様々な市場で売りが売りを呼ぶ可能性が意識され始めている。「世界中の投資家心理に影響する問題といえ、現在の株安がどの程度の期間で終息するかはまだ見えない」(米投資会社ウィンダム・フィナンシャル・サービスのポール・メンデルソーン最高投資責任者)との声が聞かれた。住宅ローン市場で信用力の低い人を対象にした高金利型商品の焦げ付きが増えていることも、景気の先行き不透明感につながっている。