フルキャスト、「日雇い派遣」にも有休保証

「日雇い派遣」というのは、派遣に登録しておいて、電話一本で、今日はこっち、明日はあっちと、1日かぎりの仕事を受けて働いている人のこと。昔なら、いわゆる「立ちんぼ」と同じ。

で、大手人材派遣業者のフルキャストが、こうした日雇い派遣の人たちにも有給休暇を保証するとの合意を、労働組合と結んだというニュース。やっぱ、労働組合ってすごいなぁ…

「日雇い派遣」にも有給休暇保証 フルキャスト労使合意(朝日新聞)

「日雇い派遣」にも有給休暇保証 フルキャスト労使合意
[asahi.com 2007年03月03日15時27分]

 携帯電話やメールでそのつど人を集める「スポット派遣」(日雇い派遣)が急速に広がるなか、スポット派遣大手の人材会社フルキャストグループ(東京)で、登録スタッフの労働条件向上にむけた労使協定が成立した。日雇いスタッフにも年次有給休暇を保証し、日雇い労働者向けの雇用保険を適用することなどを明記したものだ。
 同グループの社員や登録スタッフは昨秋、「フルキャストユニオン」を結成。団体交渉を行い2月末に会社と合意した。
 協定によると、有休は派遣先が次々と変わっても働いた日数に応じて付与する。法律上はもともと条件を満たせば有休を認める必要があるが、ほとんど取れないのが実態だったため、取得できることを確認した。
 また会社側が日雇い労働者向けの雇用保険(日雇(ひやとい)労働求職者給付金)の適用事業所の申請をし、労働者が雇用保険に入れるようにする。勤務先近くの駅などに集合時間を強制した場合、集合時からの賃金を払うことを確認。損害保険料などとして賃金から1回250円を差し引く「業務管理費」については、すでに廃止した。
 日雇い派遣は、99年に派遣が原則自由化されてから拡大。若者や失業した人が流れ込んだ。拘束時間に比べて低賃金とされ、ネットカフェに泊まりながら働く人もいるなど「ワーキングプア(働く貧困層)の温床」との批判も強まっている。
 同ユニオンの関根秀一郎氏は「権利向上の第一歩。この協定をスポット派遣業界全体に広めたい」と話す。フルキャスト広報室は「スタッフの満足度向上のため締結した。すでに実施した項目もあるが、積極的に取り組む姿勢を示した」と説明している。
 同グループは連結売上高901億円(06年9月決算)。登録スタッフは累計160万人を超える。

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