東京私大教連の調査で、首都圏私大生の親の平均仕送り額が10万円を割り込み、9万9200円となったことが明らかに。しかも約3割の親が、子どもの進学にあたって借金をしたことも判明。
私大新入生への仕送り、首都圏で初の10万円割れ(読売新聞)
親の苦労、浮き彫り…「仕送り」過去最低10万円 学費借入額は最高(Sankei WEB)
私大新入生への仕送り、首都圏で初の10万円割れ
[2007年3月19日21時32分 読売新聞]昨春、首都圏の私立大学に入学した新入生の1か月の平均仕送り額が、9万9200円で過去最低となったことが19日、東京地区私立大学教職員組合連合(東京私大教連)の調査でわかった。
また、4人に1人の親は入学費用を借金で捻出していた。東京私大教連は「大学進学率の上昇に伴い、家計が苦しくても子供を大学に進学させようと無理をしている家庭が増えているのではないか」と指摘している。
調査は、昨年5?6月、首都圏の20大学・短大で実施し、新入生の保護者約4000人が回答した。
それによると、月々の平均仕送り額は1994年度(12万4900円)をピークに減少傾向が続き、今年度は、過去最低だった前年度をさらに2200円下回った。仕送り額が10万円を割り込むのは、86年度の調査開始以来初めて。
また、仕送り額から家賃を除いた「生活費」も11年連続で減少し、3万9100円で過去最低だった。
一方、入学費用を借金で調達した親は全体の27.7%(前年度比5.8%増)。自宅外通学者の親の30.8%、自宅通学者の親の25.2%を占め、それぞれ過去最高だった。借入額の平均も174万3000円で、前年度に比べ7万9000円増え、過去最高となった。
親の苦労、浮き彫り…「仕送り」過去最低10万円 学費借入額は最高
[Sankei WEB 2007/03/19 19:41]首都圏の私立大学に昨春入学し、アパートなどを借りて通学する学生(自宅外通学生)の仕送り額(6月の平均)は9万9200円と10万円を割り込み、昭和61年の調査開始以来最低だったことが19日、東京地区私立大学教職員組合連合(東京私大教連)の家計負担調査で分かった。
一方、保護者の27.7%が入学費用を借り入れ、借入額は174万円で、割合、額とも過去最高で、収入減の中で子供の学費確保に苦労する親の姿が浮き彫りになった。
調査は、首都圏1都4県の20私大・短大の新入生の保護者にアンケートし、約4000人から有効回答があった。
結果によると、入学金や授業料など初年度納付金は130万8320円だった。自宅外通学生の場合、アパートの入居費などを加えた入学費用は214万6020円。仕送りを加えた入学の年にかかる費用は計307万2420円(前年比2万8736円減)。うち、1カ月の仕送りは6年連続減の9万9200円(同2200円減)だった。
自宅外通学生の保護者のうち、入学費用を銀行や親類などから借りたのは30.8%、借入額は207万円。学費のみの自宅通学生の保護者も同25.2%、138万9000円で、いずれも過去最高だった。
同連合では「保護者の安定雇用が崩れ、収入が減少しているのが影響している。祖父母などから借り入れて埋めているのではないか」と分析、私大助成や奨学金の整備が急務だとしている。
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