原子炉から制御棒が抜け落ちる事故。実は、29年前に東京電力・福島第1原発でも起きていたことが明らかに。7時間半にわたって停止できなかったということで、臨界状態が続いていたらしい。
それにしても、こんな事故を隠していれば、確かに原発は「安全」だわな。これがホントの安全「神話」。
東電・福島第1原発でも29年前に臨界事故か
[2007年3月23日1時53分 読売新聞]東京電力は22日、福島第1原子力発電所3号機(福島県)で1978年の定期検査中に臨界事故が起きていた可能性が非常に高いと発表した。
停止中の原子炉から、出力を抑える制御棒137本のうち5本が脱落した。臨界は最長7時間半も続いたとみられている。
国には報告しておらず、法令違反だった疑いがある。本店への報告の有無は不明だが、運転日誌に記録はなく、隠ぺいした可能性が高い。国内初の臨界事故だったとみられる。
この後にも、5号機で79年に、2号機で80年に制御棒1本が脱落するトラブルが起きていたことが判明。福島第2原発3号機と柏崎刈羽原発1号機と合わせ、東電の制御棒脱落トラブルは計5件となった。いずれも北陸電力志賀原発1号機の臨界事故を受けた社内調査で判明した。
3号機の臨界事故があったとされるのは78年11月2日。原子炉圧力容器の耐圧試験の準備中に、制御棒5本が30?90センチ落下した。4本は隣り合っていた。ほかのトラブル同様、制御棒駆動用の水圧調整弁の操作を誤ったらしい。
午前3時ごろから中性子が増加し、制御棒を再挿入したのは午前10時半ごろだった。臨界時の出力は運転時の0.01%程度だったとみられる。圧力容器の上ぶたは閉じていたが、格納容器のふたは開いていたと推定される。外部への放射能漏れはなかった。
東電の小森明生・原子力運営管理部長は「当時の資料が十分に残されておらず、断定はできないが、臨界というレベルだったと考えている」と話している。
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